超名門が“クライシス”、47年ぶり開幕5戦未勝利…高まる指揮官解任論「降格させる可能性がある」

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2025年09月14日 12:34  サッカーキング

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サッカーキング

開幕から4分1敗のレンジャーズ [写真]=Getty Images
 スコットランドを代表する名門レンジャーズが、危機的状況に陥っている。13日にイギリスメディア『BBC』が伝えた。

 宿敵セルティックとリーグを二分するレンジャーズだが、近年は資金力の開きから後塵を拝しており、昨シーズンは勝ち点差「17」をつけられて2位に終わった。今年5月にアメリカ人実業家によって買収されたクラブは、5シーズンぶりのタイトル奪還に向けて、昨シーズン途中までサウサンプトンを率いていたラッセル・マーティン監督を招へいした。

 しかし、開幕4試合連続ドローと出遅れると、13日の第5節ハート・オブ・ミドロシアン(ハーツ)戦では0−2の敗戦。『BBC』によると、リーグ戦開幕5試合未勝利はクラブの歴史上47年ぶりの屈辱となった。

 12チーム中10位。首位との勝ち点差は「9」に広がった。リーグ優勝55回の名門にとってあるまじき失態だ。試合後の会見で「あなたは辞任しますか?」との質問に対し、マーティン監督は「ノー」と答えたが、ファンの我慢は限界に達している。

 ハーツ戦では本拠地『アイブロックス』のサポーターからブーイングが飛び交い、「朝に解任される」のチャントも歌われた。イギリスメディア『BBC』はハーツ戦後に何人かのファンにインタビューを行ったが、現体制に否定的な見解が多くを占めた。

「ラッセル・マーティンは私たちを降格させる可能性がある。彼はこの地球上で唯一、レンジャーズの降格が受け入れられる人物だろう」

「マーティンは間違いなく辞めなければならない。自分の望むようにプレーできる選手がいなければ、彼の方が適応しなければならない。彼は監督ではなく、独裁者だ。選手たちに、明らかに不可能なプレイを強制することはできない」

「ラッセル・マーティンにあと何回チャンスを与えるつもりだ? 彼が能力不足で、監督として不適格であることは明らかだ。彼が監督に就任する前から疑問はあったが、今では彼がこの仕事には不向きであることがはっきりと確認された」

 一方、2020−21シーズンの優勝に導いたスティーヴン・ジェラード監督の退任後、暫定監督を含めてマーティン監督が6人目の指揮官ということもあり、「悪い結果が続いたからといって、監督を取っ替え引っ替えしても仕方がない。ある時点で、誰かを信頼し、苦難の末まで見届ける必要がある」と擁護するファンの声もある。ちなみに47年前の1978−79シーズンは開幕6試合未勝利だったが、ジョン・グレイグ監督の続投で立て直し、2位でシーズンを終えていた。

 マーティン監督は「結果だけが彼らを納得させるだろう」と、試合後『BBC』に対してコメント。「彼らの支持を得ることは、私にとって容易なことではないだろう。私たちは努力を続け、必ずそれを実現させるつもりだ。プロとして、自分の努力が誰にも見られないのは少し辛い。自分が対処しなければならないことは誰にも見えないが、それは仕方のないことであり、サッカーの監督の仕事だ」と忍耐を求めている。


【ハイライト動画】レンジャーズvsハーツ


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