今夏に加入した(左から)ムベウモ、シェシュコ、クーニャ [写真]=Getty Images ルベン・アモリム監督の就任から約10カ月、マンチェスター・ユナイテッドは未だに不振を脱却できずにいる。
昨シーズンのプレミアリーグを過去最低の15位で終え、今シーズンも開幕からここまで1勝1分2敗と黒星が先行しているマンチェスター・ユナイテッド。『Opta』のスーパーコンピューターが算出したデータでは、今シーズンのトップ5入りの確率よりも降格確率の方が高いことが示されており、就任後のプレミアリーグ31試合でわずか8勝しか挙げることができていないアモリム監督への風当たりは日に日に強くなっている。
マンチェスター・ユナイテッド一筋のキャリアを築き、公式戦通算716試合出場155ゴール82アシストという成績を残した元イングランド代表MFポール・スコールズ氏はイギリスメディア『BBC』にて古巣の今夏の補強戦略を問題視。ブラジル代表FWマテウス・クーニャ、ブライアン・ムベウモ、スロベニア代表FWベンヤミン・シェシュコと前線の拡充に力を入れていたが、中盤やGKの補強を優先すべきだったと持論を展開している。
「クオリティーが足りていない。カゼミーロ、ブルーノ・フェルナンデス、コビー・メイヌー。中盤の2人はどんな組み合わせを試しても上手く機能していないように見える。これは大きな問題だ。足が速く、試合をコントロールできるセントラルMFが優先事項だと夏の間ずっと思っていた」
「そして、GKも大きな問題だ。グリムズビー戦を待たずして、アンドレ・オナナの実力が不十分だと気付く必要があった。ジャンルイジ・ドンナルンマの獲得に乗り出さなかったのだとしたら、それは犯罪的なことだ。FWの問題も解決すべきだったが、3人も必要だったのだろうか。本当に必要だったのかは分からない」
また、スコールズ氏はなかなか結果を出せずに苦しんでいるアモリム監督についても言及。「彼のことは好きだし、言うことも含めて好感が持てる人物だと思う。しかし、残念ながら結果がすべてを物語っているし、現時点では十分ではない。何試合か勝たなければならないし、そうでなければ莫大なプレッシャーがかかるだろう」と早急に結果を出さなければ、風当たりはさらに強くなるとの見方を示している。
なお、イギリスメディア『スカイスポーツ』によると、マンチェスター・ユナイテッドは現時点でアモリム監督の解任を検討していないとのこと。アモリム監督も0−3で敗れたマンチェスター・シティ戦後に「私は自分の哲学を変えるつもりはない。これまで自分のスタイルでやってきたし、これからも自分のやり方でやっていく」と強気の姿勢を貫いている。
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