ずっと専業主婦でしたが、年金受給者の夫に先立たれたら私はどのぐらいの年金をもらえる?【2025年度】

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2025年09月18日 08:10  All About

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年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、専業主婦の「年金受給者の夫に先立たれた場合にもらえる年金」についてです。※サムネイル画像:PIXTA
老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。

今回は、専業主婦の「年金受給者の夫に先立たれた場合にもらえる年金」についてです。

Q:ずっと専業主婦でしたが、年金受給者の夫に先立たれたら私はどのぐらいの年金をもらえますか?

「ずっと専業主婦でした。年金受給者の夫に先立たれたら、私はどのぐらいの年金をもらえますか? 夫の老齢厚生年金は17万円ぐらい、老齢基礎年金は6万9000円ほど。子どもはいません」(匿名希望)

A:遺族厚生年金をおおよそ12万7500円受け取れます。相談者が65歳以上であれば、プラスしてご自身の老齢基礎年金を、65歳未満なら中高齢寡婦加算がもらえる場合があります

年金受給者の夫に先立たれた場合、亡くなった方の遺族に『遺族年金』が支給されます。遺族年金には、亡くなられた人の年金の加入状況によって『遺族基礎年金』と『遺族厚生年金』があります。

遺族基礎年金は、亡くなった時点、18歳になった年度の3月31日までにある子、または20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の状態にある子(※)がいた場合に受け取れる年金になります。

相談者にはお子さんはいないとのことですので、相談者がもらえる年金は、遺族厚生年金になります。遺族厚生年金は、厚生年金に加入していた人が亡くなり、その時点でその人に生計を維持されていた人がもらえる年金です。

支給される遺族厚生年金の年金額は、亡くなった人の老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3の額となります。相談者の場合は、遺族厚生年金おおよそ12万7500円(夫の老齢厚生年金額おおよそ17万円×4分の3)が支給されます。

相談者が65歳以上であれば、自分の老齢基礎年金と上記で計算した遺族厚生年金がもらえます。もし相談者が65歳未満であれば、お子さんはいないと書かれていますので、遺族厚生年金額に、40歳から65歳になるまでの間、中高齢寡婦加算(年額62万3800円/令和7年度)が上乗せされます。

なお中高齢寡婦加算がもらえる妻とは、夫が亡くなった時、40歳以上65歳未満の妻で、生計を同じくしている子ども(18歳になった年度の3月31日までにある子、または20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の状態にある子)がいない妻です。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)

都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)

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