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三菱UFJ銀行の支店の貸金庫から顧客の金品(計約3億9000万円相当)を盗んだとして窃盗罪に問われた元行員、山崎由香理被告(47)に対し、検察側は18日、東京地裁で開かれた公判で懲役12年を求刑した。
起訴状によると、山崎被告は2023年3月〜24年10月、支店長代理や営業課長だった練馬支店(東京都練馬区)と玉川支店(世田谷区)で、顧客6人から預かった金塊計約26キロ(時価総額約3億3000万円相当)や現金計約6145万円などを盗んだとされる。山崎被告は起訴内容を認めている。
検察側は25年4月に開かれた初公判の冒頭陳述で、山崎被告が外国為替証拠金取引(FX)で出た多額の損失を補塡(ほてん)するために、貸金庫の管理責任者の立場を悪用したと指摘。予備の鍵を使うなどして金塊や現金を盗み出し、金塊は質入れして換金していたとした。
山崎被告は被告人質問で「約100人から総額17億〜18億円相当を盗んだ。(感覚が)完全にまひしていた」と述べていた。
検察側や三菱UFJによると、山崎被告は練馬、玉川両支店で貸金庫業務をほぼ1人で担当。24年10月に貸金庫を利用している顧客から「預けていた現金がなくなっている」と銀行に連絡があり、事件が発覚した。山崎被告は翌11月に懲戒解雇された。【安達恒太郎】
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