東宝が26年から米ワーナー・ブラザースの洋画作品配給へ 最初の配給作品は「嵐が丘」

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2025年09月18日 19:37  日刊スポーツ

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東京・日比谷の東宝本社

東宝は18日、連結子会社の東宝東和が、米ワーナー・ブラザースが扱う洋画作品の日本国内における劇場配給について合意したと発表した。東宝東和の子会社の東和ピクチャーズを通じて、26年から国内配給を開始するとした。最初の配給作品は「嵐が丘」(エメラルド・フェネル監督)を予定している。


ワーナー・ブラザースは、日本法人としてワーナー ブラザース ジャパンを置いているが、米国の映画・芸能サイト「Deadline」は、東宝とワーナー・ブラザースの今回の契約によって「日本における劇場配給部門が事実上解体され今後、数カ月をかけて東宝東和に移管されることを意味する」と報じた。


ワーナー ブラザース ジャパンは、ワーナー・ブラザースのローカルプロダクションとして近年、邦画の配給・製作に注力してきた。12年から21年まで5作が公開された「るろうに剣心」(大友啓史監督)シリーズをはじめ、興行収入63億円を記録した24年の映画「はたらく細胞」(武内英樹監督)や、公開中の「近畿地方のある場所について」(白石晃士監督)など、ヒット作も生み出してきた。「Deadline」は「ワーナーは長年にわたり日本での現地製作に積極的に取り組んでおり、2026年と27年に公開予定の6作品のマーケティングと配給は東宝・東和との契約の枠外で行われると理解している」と、ワーナー ブラザース ジャパンの制作、配給する邦画については、今回の東宝との契約との範囲にないとの見立てを示した。


東宝東和は、1959年(昭34)に、日本における外国映画輸入配給業のさきがけとして設立された、東和商事合資会社に端を発する。当初は欧州の作品の公開や、邦画の海外への紹介、合作を手がけていた。75年に東宝東和株式会社へ改称し、米映画、香港映画などの配給を手がけ、近年は米ユニバーサル作品の日本における配給受託を中心に行っている。60年東和株式会社へ改組、1975年東宝東和株式会社へ改称、その間アメリカ映画、香港映画など輸入先を世界に広げ、また近年は米ユニバーサル作品の日本における配給受託を中心とし現在に至っている。


16年に設立した子会社の東和ピクチャーズは、米パラマウント・ピクチャーズ作品を配給しており、東宝グループがユニバーサル、パラマウント、ワーナーの洋画を配給することになる。

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