藤本美貴が“ママタレ界”で無双のワケ──主婦層をつかむ“本音”と“ポスト上沼恵美子”の可能性

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2025年09月19日 16:20  女子SPA!

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画像:「夫が寝たあとに」TVerより
タレントの藤本美貴が、今年も引き続き大ブレイクを続けている。

10月から、藤本と夫の品川庄司・庄司智春がMCを務める料理番組『ミキティダイニング』(フジテレビ系)のレギュラー放送が決定。これで藤本は、『夫が寝たあとに』(テレビ朝日系)と合わせて、メインMCとして2本のレギュラー番組を持つことになる

◆“新ママタレの女王”としての無双ぶり

藤本といえば、物おじしない発言で人気を集め、昨年のテレビ出演本数は278本を突破。不定期出演するバラエティ番組も多く、ママタレとして無双状態の強さを見せている。実際、8月18日放送の『しゃべくり007』(日本テレビ系)で藤本は、「新ママタレの女王」として登場した実績がある。

なぜ、藤本はここまで人気が高いのだろうか?

藤本は、2002年3月にソロデビューし、松浦亜弥、後藤真希と結成したユニット“ごまっとう”も人気に。アイドルとしてブレイクし、2003年からは“モーニング娘。”に加入している。

しかし、庄司との熱愛が発覚し芸能界から姿を消すレベルで人気が急落。熱愛の代償は大きく、庄司と結婚後はタレントとしてほぼテレビから消えていた。

現在のブレイクを築き上げたのは、子どもを出産してママになってからのこと。それまでは、タレントとしては注目される存在ではなかった。そのきっかけを作ったのが、YouTubeチャンネルと『夫が寝たあとに』だった。

◆YouTubeで見せた「素の言葉」が主婦層を掴む

YouTubeチャンネル『ハロー!ミキティ』は2019年に開設したチャンネルだが、当初は注目される動画は少なかった。

しかし、2022年頃から庄司とのデート動画を頻繁に配信し、さらに視聴者の悩みに答える人生相談がブレイク。子育てや夫婦関係をはじめ、仕事や恋愛に関する質問に、藤本が直球で本質をとらえる回答を行い、話題を集めるようになった。

例えば、結婚を考える彼女がいる男性から「1番好きだった元カノに告白され心が揺れ動いている」という相談に、片思いは美化されている可能性が高いと回答。さらに、「夫が推し活で60万円の投げ銭をした」というお悩みには、怒りモードで一刀両断するなど歯切れの良い回答が多く人気だ。

藤本のチャンネルは、人生相談と庄司との動画を武器に2025年9月には登録者数が100万人を突破。YouTubeでのブレイクに合わせ、『夫が寝たあとに』での本音トークも支持を得て、一気に主婦目線の本音を語るママタレとして大ブレイクするに至った。

◆奇跡の再ブレイクを支える“バランス感覚”

かつて、アイドル時代に活躍した過去はあるが、数年前までは大した人気がない芸能人だった藤本。現在の高い人気は、ここ2〜3年で作り上げられたものになる。そう考えると、奇跡の再ブレイクだと言えるだろう。

そんな藤本の魅力は、バランス感覚の良さではないかと考える。アイドルとして活躍した過去もある藤本は、他のママタレより自分が置かれている立場を理解する能力が高い。その結果、秀逸なコメントを発することができ、差別化が図れている。

熱愛で人気が急落した経験もあるため、何をしたら芸能界から干されるのかをしっかり理解しているのも魅力。藤本が番組で感情的すぎるとSNSなどで指摘する視聴者もいるが、恐妻キャラをわざと演じている可能性が高い。

そのため、キャラは番組によって切り替えが可能で、炎上で人気を落とさない塩梅で活動できるのだと考える。視聴者が思っている以上に、アイドルとして修羅場をくぐっている藤本は、タレントとして頭が良いのだ。

◆「ポスト上沼恵美子」への道も見えてきた?

いまの藤本と同じく、バランス感覚が良く歯に衣着せぬ発言で人気を得た存在に、上沼恵美子が挙げられる。上沼は人気漫才師だった過去がありトーク力の高さが魅力だが、MCとなってからは主婦目線のコメントで人気を得た。

藤本は上沼のようにバシバシ進行するタイプではないが、テレビのメイン視聴者である主婦層から人気を得てブレイクした点は同じだ。テレビに必ず必要な主婦の声を代弁する人気タレントの座を、上沼から奪える素質が十分あるのではないだろうか。

現在、芸能界には多くのママタレが存在する戦国時代だが、過去の功績や夫の知名度を考えると藤本が頭一つ抜け状態だ。今回、庄司との番組がはじまることで、他のママタレにはない夫婦セット売りが加速していくだろう。そうなると、さらに藤本の価値が、テレビ業界であがることになる。

過去にない強力な武器を持っている藤本は、もしかしたら上沼を超えるようなビッグタレントになる未来があるのかもしれない。

<文/ゆるま小林>

【ゆるま 小林】
某テレビ局でバラエティー番組、情報番組などを制作。退社後、フリーランスの編集・ライターに転身し、ネットニュースなどでテレビや芸能人に関するコラムを執筆

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