
今日20日(土)夜遅く〜21日(日)明け方にかけて、北海道では「線状降水帯」が発生し、夜間に災害の危険度が急激に高まるおそれがあります。また、西日本〜北日本の広い範囲で大気の状態が不安定。大雨による土砂災害や落雷、竜巻などの突風に注意が必要。夜間の大雨災害に備えてとるべき行動とは?
北海道で「線状降水帯」発生の恐れ 九州〜東北も雷雨・突風に注意
明日21日(日)にかけて、低気圧が発達しながら北日本を通過し、そこから延びる寒冷前線が本州付近を通過する見込みです。低気圧や前線に向かって、暖かく湿った空気が流れ込むため、西日本〜北日本の広い範囲で大気の状態が不安定となるでしょう。
特に、北海道では警報級の大雨となり、胆振・日高地方、石狩・空知・後志地方では、20日(土)夜遅く〜21日(日)明け方にかけて「線状降水帯」が発生し、夜間に災害の危険度が急激に高まるおそれがあるため警戒が必要です。早めの安全確保をお願いします。
九州〜東北にかけても、局地的に激しい雨が降り、道路が一気に冠水したり、川が増水するおそれがあるため注意が必要です。
北海道は24時間で200ミリ 平年9月1か月分以上の大雨のおそれ
20日18時から21日18時までに予想される24時間降水量は多い所で、
北海道地方 200ミリ
東北地方 120ミリ
北陸地方 100ミリとなっています。
北海道はちょうど1週間前の13日(土)、南西部を中心に、たった12時間で300ミリを超える記録的な大雨となり大きな被害がでました。明日21日(日)にかけても、北海道では平年9月1か月分以上の大雨がたった24時間でザッと降るおそれがあります。線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増えるおそれがあるため厳重な警戒が必要です。
また、北海道や東北では発達する低気圧の影響で、21日(日)にかけて最大瞬間風速35メートルと、台風並みの暴風が吹き荒れる恐れがあります。海上では高波にも注意が必要です。
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線状降水帯発生時にとるべき行動とは
線状降水帯が発生している場合は、すでに土砂災害や洪水による災害発生の危険度が、急激に高まっている状態です。
自治体からの避難に関する情報を確認のうえ、早めの安全確保を心がけましょう。すでに避難することが危険な場合、家の中の、崖や川から離れたできるだけ高い所で身を守るようにしてください。(ただし、土石流が想定される箇所においては、危険な区域の外へ退避する、もしくは堅牢な建物の高層階に避難することが基本です。)
なお、土砂災害は、雨が弱まったり、止んだりした後でも、発生する場合があります。土砂災害の前兆は、斜面のひび割れ、異様な音・におい、湧き水が止まる、濁った水が噴き出すなどです。このような前兆を見つけた時には、すぐに、斜面から離れてください。
また、河川の増水・氾濫も大雨のピークが過ぎた後に発生する場合があります。雨が弱まっても川には絶対に近づかないでください。