
『週刊プレイボーイ』に登場する女性たちに「初グラビア」にまつわるエピソードや当時の想いを聞く連載、『初グラビア物語〜My First Gravure Story〜』。前回に続いて女優・矢野ななか(やの・ななか)さんによる後編。
矢野さんは2022年女優デビューし、ドラマや舞台で活動。『週刊ヤングマガジン』のウェブサイト「ヤンマガweb」で初グラビアを披露し、その愛らしさと見事なスタイルで大きな反響を呼んだ。『週刊プレイボーイ』では2023年51号に初登場。現在までに『週刊プレイボーイ』には5度にわたり登場している。
最近もドラマ「グラぱらっ!」(朝日放送)で、メインキャストの人気インフルエンサー役を熱演するなど女優として活躍する一方、2025年2月にはFRIDAY創刊40th記念企画「グラデミー賞」で新人賞を受賞するなどグラビア活動も精力的。今回は彼女に週プレのグラビアについて、またグラビアへの想いを語ってもらった。
ーー前回、週プレ初登場のグラビア『このJK、レベチ』(2023年51号掲載/12月4日発売)についてお話を伺いましたけど、改めて見ると素晴らしいスタイルをされていますね。この時も体作りに励んだんでしょうか?
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矢野 もちろん! 食事制限して、筋トレもそれまで以上にしっかりやりました。この時の体型がグラビアを始めてから一番、気に入っています。まさに理想ですね。一時期、最終ページで使った写真をホーム画面にしていました。自分だとわかると恥ずかしいから体の部分だけでしたけど(笑)、それを見て、体作りのモチベーションにしていました。
ーーおーっ! すごい! グラビアをやられる方はスタイルがいいので、同性によく触られると聞きますけど、矢野さんも?
矢野 現場などでめっちゃありますね。でも「触らせてください」ってお願いされるのは嬉しいですよ。やっぱり誇らしいというか。「どうぞ! どうぞ! いくらでも触ってください!」って言いますから(笑)。
ーーダイエット目的で始めたグラビアで、自分の理想の体型を手に入れ、同性からも憧れられるって素晴らしいです。週プレには現在(2025年9月)まで5回登場しています。特に印象的なものは?
矢野 『沼恋』(2025年1・2号掲載/2024年12月23日発売)です。すごく生っぽい感じが出ているので、好きなんですよ。
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ーー生っぽい、というと?
矢野 "距離が近い"というか。この時は通算3回目の撮影。それまでと少し雰囲気の違ったものにできたらなと思って。自分からカメラマンさんに迫りました。撮影では「私に恋して!」、いや「メロメロになれ、恋に落ちろー!!」って思いながら臨みました(笑)。
ーーなるほど。それでうるうるとした瞳で見つめたり、無防備な雰囲気を醸し出したり......。
矢野 そうなんです。彼氏のラブラブな目線を意識しました(笑)。写真の出来上がりも素敵で大満足です!
ーーまさしくタイトル通り矢野さんに沼ってしまいそうです(笑)。ちなみにこの中でお気に入りのカットは?
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矢野 お風呂の床に寝ている青い水着のカットかな。体のラインがキレイなのが好きなのと、あとこの時は年末で寒かったんですよ。なので、床もめっちゃ冷たくて。すました表情はしているけど、心の中では「ヒャーッ!」って叫んでいました(笑)。苦労しただけにお気に入りです。あと印象に残っているといえば一番最近のグラビアもそうですね。
ーー『秘密の休日、君だけのシルエット』(2025年32号掲載/7月28日発売)。これは「女優の休日」がテーマだったそうですね。
矢野 はい。急に仕事がなくなって、リラックスした一日を過ごす女優というイメージ。この時、初めての女性カメラマンさんだったんです。なので、どう動けばいいかか、どう見せればいいか戸惑っちゃって。最初は手探りで臨みました。
ーーやっぱり同性相手だと距離感が違いますもんね。
矢野 そうですね。ただ、森で撮影していたら虫が出て、思い切り腰がひけちゃって。私、虫がすごく苦手なんです。そうしたら察してくれて「今いい感じに撮れているから、もうちょっと頑張ってね」ってお姉さんみたいに、優しく声をかけてくれたんです(笑)。そこから徐々に打ち解け、普段通りに自分を出せるようになりました。
ーー仕上がったグラビアはご覧になってどんな印象でした?
矢野 扉のカットもそうですけど、おでこを出すって普段やらないことをやったり、ハート型のジャムを塗ったパンを食べたり、何かと新鮮でした。必ずしも女性だからというわけでもないんでしょうけど、柔らかくて、洗練された印象を受けました。
ーー『沼恋』の時もそうでしたけど、カメラマンさんとの距離感をすごく意識されるんですね。
矢野 めちゃくちゃします。お芝居もそうなんですけど、一緒にお仕事する方と、いかに心を通わせるかを大切にしているんです。でないと絶対にいい結果が出ないと思うので。だからグラビア撮影の時もカメラマンさんを好きになるところから気持ちを持っていきますし、カメラマンさんにも自分を好きになって欲しいと思って臨みます。そうは言ってもなかなか簡単じゃないときもありますけどね。
ーー撮影している最中は、どんな意識でいるんですか?
矢野 先ほどの「女優の休日」みたいに、プロットをいただく時はそれに沿って、いろいろイメージを膨らませていますね。ないときは、衣装やシチュエーションから。とはいえ、あまり頭の中で考えすぎないようにはしていて。カメラマンさんと話し合ったり、現場の空気などを大事にしながら、自分の見せ方などを考えます。常にみんなで作っている意識は大事にしていますね。
ーーそうした真摯な姿勢も評価され、今年2月にはFRIDAY創刊40th記念企画「グラデミー賞」で新人賞を見事受賞されました。受賞した際の心境はいかがでした?
矢野 すごく光栄で、また自信になりました。でも新人賞を私がもらってよかったのかなとは正直、思いました。だって周りには磯山さやかさん、榎原依那さんらがいましたから。並んじゃっていいのかなって。とはいえ、素晴らしい賞をいただいた以上は、これからますます頑張らなきゃって、気持ちが引き締まりましたね。
ーー実際、矢野さんは数多くの雑誌に登場し、その都度、ファンを沸かせています。矢野さん自身、自分の魅力はどこだと思われます?
矢野 えっ! なんでしょうね。う〜ん。あっ! 血管とお尻はすごくいいといろんな方に言っていただきますね!
ーーお尻はわかりますけど、血管って?
矢野 私、血管が人よりもすごく浮き出ているみたいなんですよ。特に胸はよく言われます。ドラマの現場で着替えているとキャストの中からびっくりされることが多くて。あと、グラビアをご覧になった方からもいいって言われます。自分ではよくわからないんですけどね(笑)。
ーー色が白いってことですかね。でも透き通った感じの肌は、セクシーな気はします。
矢野 よかったです(笑)。あとはよく顔が赤ちゃんみたいだとか、幼いってよく言われるんですけど、顔と体のアンバランスな感じが見ている人に刺さったのかも。ただ自分的には、飾らないのがよいのかなとは思いますけど。
ーー飾らない? それはどういう意味ですか?
矢野 撮影中は常に自然体の自分でいたいと思っているんです。たとえカッコつけようと思っても見ている方には絶対にわかっちゃいますから。撮影中、見せ方や動き方を意識したとしても、背伸びするようなことはなく、いまの自分を最大限に見せられたら。前も言いましたけど、グラビアって、そのままの自分を見せるものですからね。グラビアに対して、読者に対して誠実でいたい。それが伝わってくれているのかなとは思っています。
ーー読者は常に見ていますもんね。最後にこれはみんなに聞いているんですけど、矢野さんは初グラビアを見返しますか?
矢野 あまり見ないですね。家に自分が出た雑誌はまとめてあるんですけど、過去のグラビアはそこまで見ないかも。ただ、週プレさんの「沼恋」はよく見ますよ。あのグラビア、本当に好きなんですよ。あれのアザーカットを集めたデジタル写真集を含め、どの写真も気に入っているし、何よりあの時の自分の顔は、自分で言うのもなんですけど可愛い気がします(笑)。たまに見てニンマリしていますから。これからもまだまだグラビアを撮影して、いろいろな自分を見せていきたいです。
●矢野ななか(やの・ななか)
2005年10月14日生まれ 神奈川県出身
身長155cm B80 W58 H87 血液型=O型
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取材・文/大野智己 撮影/荻原大志