サインツ、移籍後最高位の2番グリッドを獲得。ウイリアムズにとって4年ぶりのフロントロウ【F1第17戦予選の要点】

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2025年09月21日 01:00  AUTOSPORT web

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2025年F1第17戦アゼルバイジャンGP カルロス・サインツ(ウイリアムズ)
 2025年F1第17戦アゼルバイジャンGPの予選はまさに大荒れの展開が続いた。

 計6回もの赤旗中断は歴代新記録としてF1の歴史に刻まれることになった。まず最初のQ1セッションだけで、アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)、ニコ・ヒュルケンベルグ(キック・ザウバー)、フランコ・コラピント(アルピーヌ)と、3台が姿を消した。

 続くQ2ではオリバー・ベアマン(ハース)、そして最終Q3では、2021年から2024年までアゼルバイジャンで4年連続ポールシッターだったシャルル・ルクレール(フェラーリ)、さらには昨年の勝者オスカー・ピアストリ(マクラーレン)が壁の餌食となった。

 バクー市街地サーキットは超高速レイアウトながらバリア/ウォールに囲まれるエスケープゾーンの少ない市街地コースゆえに、わずかなミスがクラッシュに直結する。さらにこの予選日(9月20日)は、変わりやすい風向き、そしてQ3では小雨が降る悪条件まで重なった。ウエットタイヤに履き替えるほどの降雨ではなかったものの、ルクレールとピアストリのクラッシュは、明らかにそんな路面コンディションで攻めすぎたためだった。

 ルクレールがQ3でクラッシュし、5回目の赤旗中断となった時点で、ラップタイムを出したドライバーはカルロス・サインツ(ウイリアムズ)、リアム・ローソン(レーシングブルズ)、アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)の3名のみ。セッション再開後に本来の上位勢がすぐに上に来るかと思われたが、彼らがタイムを出す前に今度はピアストリのクラッシュでこの予選6回目の赤旗中断となった。

 Q3は残り3分41秒。しかしいったん止んだ雨は、セッションが再開されたところで再び降り始め、そしてすぐに止んだ。

 この状況下でサインツは自己ベストを更新できず、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が1分41秒117を叩き出してポールポジションにおどり出た。ところがメルセデスのふたりはサインツ、ローソンを上回るタイムを出せず、ランド・ノリス(マクラーレン)もターン15で手痛いミスを犯し7番手に沈んだ。

 サインツはポールポジションこそ逃したものの、ウイリアムズ移籍以来最高位の2番グリッドを獲得。ウイリアムズにとっては2021年第12戦ベルギーGPでのジョージ・ラッセル以来のフロントロウとなった。

「もしかしたらポールポジションを取れるかなと思っていたけれど、でも相手がマックスだから仕方ない。ここ数戦厳しいレースが続いていたから、2番手で十分満足だよ」と、サインツ。

 予選ではチームメイトのアルボンに、今回で9勝8敗と勝ち越したサインツだが、決勝レースでは70ポイントでドライバーズランキング7位のアルボンに対し、16ポイントで18位と大きく水を開けられている。それだけに「明日のレースは表彰台を狙う」という言葉には、かなりの気迫がこもっていた。

[オートスポーツweb 2025年09月21日]

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