タイトル王手のM.マルケス「どうなるかはお楽しみ」いよいよ日本GP開幕。ホームレースを戦う6人のライダーも準備万端

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2025年09月24日 23:20  AUTOSPORT web

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『MotoGP in Tokyo』のトークショーに出演したマルク・マルケス(Ducati Lenovo Team)
 9月24日(水)、東京都新宿区の歌舞伎町シネシティ広場において、2025年MotoGP第17戦日本GPのプレイベント『MotoGP in Tokyo』が行われた。イベントの後半にはMotoGPやMoto2、Moto3に参戦するライダーたちがステージに上がり、今週末の日本GPに向けた意気込みを語った。

 今年の日本GPには、Moto3に山中琉聖(FRINSA - MT Helmets - MSI)と古里太陽(Honda Team Asia)、Moto2に佐々木歩夢(RW-Idrofoglia Racing GP)と國井勇輝 (Idemitsu Honda Team Asia)、そしてMotoGPに小椋藍 (Trackhouse MotoGP Team)とワイルドカード参戦の中上貴晶 (HRC Test Team)という計6人の日本人ライダーが出場する。

 最初にトークショーに出演した山中は、帰国して日本食を楽しんだという。一緒にステージに上がった古里も「爆食い」したというが、実は少食とのこと。それでも「ずっとお腹いっぱいです」と母国で満足のいく食事ができたようだ。

 続いて登場したのはMoto2の佐々木と國井。佐々木は自転車でのトレーニングに力を入れていると明かし、國井曰く「トレーニングに行く時は歩夢から誘われますし、自分からも誘うので、お互い一緒にトレーニングし合っているという感じ」だそうだ。驚くべきはトレーニング中に走る距離で、なんと100kmほど走ることもあるとのことで、ステージ上でも驚きの声が上がり、さすがアスリートという一面を見せつけた。


■ワイルドカード参戦の中上が明かすレギュラーライダー時代との違い

 中上はMotoGPの第一線からは退いたものの、今年はホンダのテストライダーとして3戦にワイルドカード参戦している。この日本GPが4戦目となるが、MotoGP in Tokyoのステージに上がった中上は、MotoGPライダーとしてレギュラー参戦していた時代と現在との違いについて、より忙しくなったと語った。

「(代役として)呼ばれた時に、バックアップのライダーとして準備しなければいけなかったので、生活はガラッと変わったんですけど、より忙しいというか、常に呼ばれても大丈夫なようにトレーニングをしています」

「難しいのは、昨年までは決まっていたスケジュールのなかに自分のスケジュールを入れ込んでいったのですが、今はそうではなくて、常に予定をオープンな状態にしないといけないんです。そのあたりは非常に難しいというか、レギュラーライダーとはまた違う忙しさがあります」

 これまでとは違った忙しさのなかでテストライダーとしてホンダを支える中上。緊張のほぐし方について問われると、レースを戦う時は常にいいプレッシャーや緊張感を持っているといい、「360km/h以上のスピードで1/1000秒を争うので、一瞬の集中力や緊張感、自分の動きでスピードが左右されてしまう」と過酷な環境での戦い方についても語ってくれた。

 そんな中上がこれまで戦ってきたMotoGPクラスにおいて、初めてホームレースを戦う小椋は、前戦負った怪我の影響もあり、トレーニングをするよりも「休めるだけ休む」という。骨にひびが入ってしまった箇所もあるようで、「金曜までまだ時間があるので、ちょっとでもよくなったらいいなと思っています」と焦らず休養を優先している様子だった。

 ここまでのキャリアについては「自分なりに頑張ってきただけ」、冷静な態度については「人よりも感情が表に出づらい方だと思う」、「プレッシャーをどうにかしようとか、緊張している時にどうにかしようと思ったことはそんなにない。 もうそれ(プレッシャー)が来てしまったら来てしまったで、もうどうにか頑張るしかない」と、自身のことを語った小椋。

 最後は日本GPに向けて、「金曜日にスタートしてみないと、ちょっとどうなるかわからない要素が多いんです。けど、いつも通り乗れるとなったら自分の全力を尽くすだけ。今年もたくさんの応援をいただけたらなと思っています」と、最後まで小椋らしさ全開でトークショーを締めた。

 そんなMotoGPクラスに関しては、この日本GPでマルク・マルケス(Ducati Lenovo Team)が7度目のタイトルに王手をかけて挑むことになる。

 イベントに少し遅れて登場したマルケスは、ステージに上がって最初にタイトルのことを聞かれると、「可能性はある」と認めつつも、「そんなに簡単じゃないし、それに加えて僕の弟(アレックス・マルケス/BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)は強いので彼に勝つのはなかなか難しい」と冷静な様子だった。

 それでも過去にタイトルを決めたことのあるもてぎでのレースについて、「この週末ベストを尽くして、ここで(タイトルを)獲得できたら嬉しいなと思います。 まあ、どうなるかはお楽しみで」と戴冠に意欲を見せた。

 ライダーによるトークショーが行われている間、出演を終えたライダーはレッドカーペットでサインやファンとの写真撮影に応じ、ファンサービスに徹していた。世界のトップクラスで争うライダーたちとコミュニケーションを取ることができるのも、このイベントだからこそだ。多くのライダーたちがグランプリの前に都内に滞在したり、日本を満喫したといい、週末に備えて英気を養ったようだ。そんなライダーたちの戦いに期待したい。

[オートスポーツweb 2025年09月24日]

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