セクシーな衣装やステージパフォーマンスに加え、外見変化でも注目を集めるサブリナ・カーペンター 10代で子役デビューし、キュートなディズニーアイドルとして一世を風靡したサブリナ・カーペンター。20代になった今では、セクシー&センセーショナルな路線に変更し、Z世代を熱狂させる歌姫へと進化したが、その“激変”ぶりが賛否を呼ぶことも。新作アルバムをめぐっては、ジャケット写真が「女性を物やペットみたいに扱っている」と発売前から大論争を巻き起こした。
◆「女性を貶める」ジャケット写真への批判にびっくり
8月29日にリリースされたサブリナのニューアルバム『Man’s Best Friend』。9月13日付の全米アルバム・チャート(Billboard 200)で初登場1位を獲得したほか、カナダ、オーストラリア、イギリスやフランスなどのヨーロッパ各国でも初登場1位に。
8月29日から9月4日まで、渋谷・新宿エリアを含む首都圏の47スクリーンで広告配信が行なわれた日本でも、本アルバムからの楽曲が洋楽チャートで複数ランクインしている。
その一方で、アルバムのジャケット写真には批判も。サブリナが四つん這いになり、男性から髪の毛を引っ張られているビジュアルが波紋を呼んだ。ただ、本人はここまで反発を受けるとは思っていなかったようだ。
米公共ラジオ放送局NPRとのインタビューで、「この写真は女性を貶めるものだと感じた人もいて、大きな論争を呼びました。こうした世間の反応に驚いていますか?」と質問された際、次のように答えている。
「ええ、ビックリしました。このアルバムカバーについて考えていた時、インスピレーションを与えてくれたのは、私の髪を優しくいじって遊んでいる男性だったので」
写真が、ある男性との個人的な体験や親密さに基づいたものだったと明かしたサブリナ。「(ジャケット写真は)感情的なメタファー(比喩表現)であり、支配と服従の力関係といったあらゆる意味合いが含まれている」と説明した。そして、「この写真を見た時これだと思った」としたうえで、アルバムで表現したかったことに「ぴったりだと感じた」と明かしている。
◆「男に媚びてる」「若い女の子に悪影響」と大論争に
新作『Man’s Best Friend』は過激な歌詞の数々を含む全12曲を収録。若い女性としての経験、失恋、力関係やコントロール、そして自分の不完全さを受け入れることなどがテーマとなっており、サブリナ本人は「とにかく楽しい」音楽と表現している。
けれども巷では、アルバムの発売前から、ジャケット写真をめぐり論争が勃発。女性が床に跪く、男性が女性の髪を掴むという動きが、「男性の支配を想起させる」「女性を従属させている」「女性を物やペットのように扱っている」と不快感を抱いた人は少なくなかったようだ。
「これはアートとして意図されたもの」「サブリナ本人が納得しているなら問題ない」と擁護する意見もあったが、「そもそもメタファー(比喩)の意図が伝わらない」「ただ過激で目を引くためだけの表現にみえる」といった指摘が相次いだ。
さらに「男性の視線を意識しすぎ」「男女平等を目指す時代の流れに逆行」といった声や、若いファン層をもつサブリナだけに「若い女の子たちにとって良くない見本になる」と懸念を示す人も。
メディアで作品の意図を発信し、物議を醸したジャケット写真とは別バージョンの写真も発表するなど、人々の理解を得られるよう努めているサブリナ。それでも、多種多様な意見や批判、解釈が飛び交うことになった。
◆アイドル子役として大ブレイク
1999年に米北東部ペンシルベニア州で生まれ、幼いころから音楽が大好きだったというサブリナ。早くから歌手を夢見て、歌のレッスンを受けたり、YouTubeにカバー曲を投稿したりと努力を積み重ね、歌のコンテストで3位に入賞したことも。
2011年、TVドラマで子役デビュー。2014年には、ディズニーチャンネルの人気シリーズ「Girl Meets World(ガール・ミーツ・ワールド)」で主人公の親友役に抜擢され、一気にブレイク。ディズニー・アイドルとして、ティーン世代を中心に絶大な人気を獲得した。
2014年以降は歌手活動を本格化させ、シングルやアルバムを次々と発表。「Espresso」や「Please Please Please」など大ヒット曲を連発し、世界で最も権威のある音楽賞「グラミー賞」でも2部⾨を受賞している。
TikTokなどSNSでの注目度が高く、日本の若者の間でもその名が広く知られている彼女。木曜ドラマ『彼女がそれも愛と呼ぶなら』(2025年4月期読売テレビ・日本テレビ系)で「Espresso」が主題歌に使用されたことで、日本のお茶の間でも親しまれる存在となった。
◆セクシー衣装&ダンスで保護者からの苦情殺到
一方で、過激な言動で批判を受けることも。特に、挑発的なステージパフォーマンスがやり玉に挙げられることが多く、今年3月に行われたブリット・アワードでは、赤いランジェリー風の衣装を着てセクシーなダンスを披露して、小さな子供を持つ親からの苦情が殺到。昨年のツアーでも、ステージ上で歌いながら様々な“体位”のポーズを取るといった過激なパフォーマンスを見せて、物議を醸すことに。
また、子役時代からの外見変化に厳しい声も。ネット上では、「昔と今で見た目が違う」「顔を整形した」「口や鼻をいじった」といった疑惑が浮上。さらに、「サブリナ・カーペンターのようなZ世代の女性はなぜ早く老けるのか」などと辛辣な記事を書き立てるメディアもある。
けれどもサブリナ本人は、年齢とともに容姿が変化することを「自然な流れ」として受け入れている様子。米誌『Interview』で、噂や批判にキッパリ反論している。
「私のことをブスって思うのは、だいたいイケてないタイプの男ばっかり。でも美しさって、自分が美しいって思える瞬間のこと。他人の意見なんて気にしない」
「自分が年を取った時にどうなるか、ちゃんと考えたことはないけど、私のお母さんは常にナチュラルビューティーを大切にしている。母には自然の流れに身を任せるようにっていつも言われてるわ」
世間からのネガティブな意見に振り回されず、自分自身を貫くサブリナはまさに自然体。現在26歳の彼女が、これからどのように年を重ねていくのか世界中のファンが注目している。
<文/BANG SHOWBIZ、女子SPA!編集部>