9位入賞の小椋藍。僚友との攻防戦に「ディフェンスが素晴らしかった」と称賛/第17戦日本GPスプリント

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2025年09月27日 19:20  AUTOSPORT web

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小椋藍(トラックハウスMotoGPチーム)/2025MotoGP第17戦日本GP
 9月27日、2025MotoGP第17戦日本GPが栃木県・モビリティリゾートもてぎで開催され、小椋藍(トラックハウスMotoGPチーム)は予選で13番手を獲得し、スプリントでは9位でフィニッシュしてポイントを持ち帰った。

 MotoGPクラスでは初めてとなる母国GPに挑んでいる小椋。初日はプラクティスでトップとの差を0.591秒差にまで縮めて14番手で終え、2日目の予選とスプリントに向けて準備を進めていた。予選前最後の走行となるフリー走行2回目では、2番手につけて会場を沸かせるとともに、多くのファンが予選に期待を寄せていた。

 予選Q2ではドライコンディションの下でスタートし、小椋は序盤から果敢にアタックを遂行して1分43秒429のトップタイムをマーク。終盤まで首位につけていたが、後半のアタック合戦でふたりのライダーが上回る。暫定3番手までドロップした小椋もセクター1・2で全体ベストをつけるも、終盤には他者のクラッシュが発生。

 これにより小椋はタイム更新のタイミングを逃すこととなり、3番手で終了。0.162秒差で予選Q2進出を逃すこととなってしまったが、右手の怪我がある状態での彼の奮闘に多くの観客が温かい拍手を送った。

 予選について小椋は「予選ラップはQ2進出に繋がっていたと思いますが、セクター3と4では思うようにプッシュできませんでした。最後のふたつのセクターは気楽に攻めましたが、それでもラップタイムを縮めるには十分でしたし、イエローフラッグがなければラップタイムは十分に伸びていたと思います」と悔しさも語っていた。

 予選ではタイミング悪くQ2進出を逃すこととなったが、予選では躍動を見せた。午後のスプリントでは、スタート直後に1コーナーでの多重クラッシュが小椋のポジション近くで起こるも、なんとか回避。10番手でレースを展開していく。6番手を走るファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)を先頭にした集団のなかで、ポジションアップのタイミングを探る。

 すると、前を行くアレックス・マルケス(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)を追い続けてプレッシャーを与え続け、残り2周でアレックス・マルケスが少々はらむというミスを誘うことに成功。それを見逃さず小椋は華麗に抜き去って9番手に浮上すると、今度はラウル・フェルナンデス(トラックハウスMotoGPチーム)にターゲットを変更。果敢に攻め立てすぐ背後にまで詰め寄るも、容易く抜き去ることは叶わず、そのまま9位でフィニッシュとなった。

 ただポイントはしっかりと持ち帰り、足を運んだ多くのファンの気持ちに応えた。小椋はレース終了後に「終盤にペースが落ち着いてしまいましたが、序盤は良かったと思います。アレックスがミスを犯してくれたおかげで、楽に彼をパスすることができました。最終ラップではラウルをオーバーテイクしようとしましたが、彼のディフェンスが素晴らしかったです」と振り返るとともに、僚友のフェルナンデスを讃えた。

 なお囲み取材では「今回は2カ所、5コーナーと最後のビクトリーコーナーがどうしても遅いです」と少々気掛かりな点もある様子。

 また、小椋は今回の日本GPで自身の応援グッズやウェアを身につけた多くのファンが多いことを喜ぶ様子も見られ、決勝に向けては「たくさんの人が僕のシャツとキャップを着てくれているので、とても嬉しいです。明日は24周を頑張って走り切ります。自分ができる最大限のことをして終われたらいいなと思っています」と意気込みを語った。

 決勝レースは28日の14時にスタートが予定されている。小椋が決勝レースでどのような走りを披露するか、ぜひ見届けてほしい。

[オートスポーツweb 2025年09月27日]

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