8位でチェッカーを受けた7号車トヨタGR010ハイブリッド(トヨタ・ガズー・レーシング) 2025年WEC第7戦富士 9月28日に富士スピードウェイで行われたWEC世界耐久選手権第7戦。ホームレースを迎えたトヨタGAZOO Racingは、7号車GR010ハイブリッドが8位、8号車GR010ハイブリッドが2周おくれの16位でフィニッシュした。
レース後、チーム代表兼7号車ドライバーの小林可夢偉がメディアミックスゾーンに登場。記者団を前にレースを振り返った。
■「今年初表彰台のチャンスを掴めなかったのは非常に悔しい」
7号車は14番グリッドからマイク・コンウェイでスタート。中盤のニック・デ・フリースのスティントでは、ピットインとバーチャルセーフティカー(VSC)のタイミングが噛み合って3番手にジャンプアップ。その後、コース上で2番手にポジションを上げ、暫定首位を走る場面もあったが、そろそろルーティンピットというタイミングでフルコースイエロー(FCY)が導入。これが思いの外長時間に渡って運用された後、セーフティカー(SC)が導入されてしまい、ピットイン後には大きく順位を下げることになってしまった。
「たくさんの応援があったけど、非常に悔しい結果になってしまいました。一時期は2番手も走っていて、表彰台も行けそうな展開だったのですが、フルコースイエローからのセーフティカー導入で結果的に13位にドロップしてしまって……そこから僕のスティントで追い上げる形となったんですけど、正直、あの展開からだと、8位まで上がれたことだけでも御の字。これ以上は望めない展開だったかなと思います」とチェッカードライバーを務めた可夢偉。
「最後のFCY、SCは不運だったのですけど、これもレースのひとつだし、(もともと)ラッキーで2番手まで上がれたというのもあったので、結果的には自分らがいるべき場所に戻ってきたという結果なのかなと思います」
「ただ、今年初表彰台のチャンスを掴めなかったのは非常に悔しい。それをホームレースで達成できたらさらに気持ちよかったと思うんですけど、できなかったので悔しいですね」
「ペース的には厳しいのは分かっているけども、なんとか粘り強く、辛抱強く、最後まで戦うぞという気持ちで戦ったので……そういう意味ではあとは本当にドライバーが頑張るのみ、というところだったんですけど、残念ながらそういう展開にはならなかったので、結果的には苦しい、追い上げの展開になってしまったというのが現状です」
なお、決勝ではコンウェイは最初の1スティントのみを担当したが、これはプランどおりだったとのこと。サーキットとの相性もあって今週はコンウェイがあまり乗れておらず、反対にデ・フリースは走りのリズムをうまくつかめていたようだ。
「正直、いまのクルマ、タイヤと富士の相性があまりよくなくて。逆に、(最終戦の)バーレーンはいいと思うので、BoP(性能調整)次第ではいい戦いができるかもしれないと思っています」と可夢偉は11月に行われる最終戦バーレーン8時間レースに希望を見出している。
「(最終戦までは)アップデートもできないので、いまある中で最大限努力するしかない。もう、チーム一丸で頑張るしかないです」
[オートスポーツweb 2025年09月28日]