
【写真】キーマン・北斗役を熱演する宮舘涼太 水上恒司と掴み合い演技も
本作は、原浩による第40回横溝正史ミステリ&ホラー大賞受賞作の同名小説を実写映画化。監督を務めるのは、「超高速!参勤交代」シリーズや、『空飛ぶタイヤ』(2018)、『シャイロックの子供たち』(2023)などを手がけた本木克英。脚本は『ラーゲリより愛を込めて』(2022)や『ディア・ファミリー』(2024)などの林民夫が手がける。水上と山下は初の本木組参加となる。
公開を間近に控え、原作ファンから「後半のあのドロドロした感じとか、夢と現実の境目が曖昧な感じをどう表現してるのか気になる」といった映像化への期待の声があがる中、今回原作者である原からコメントが到着。
まずは本作を鑑賞した感想を「この原作自体が映像化に向いている方の作品ではないと思っていたんですが、完成された映画はすごくよく出来ていて驚きました」と率直にコメント。「仕掛けがあったり、後半に進んでいくにつれてカオスな展開になったり…そういったシーンを映像表現するのは難しいのではないかと思っていたんです」と振り返り、「そのあたりがすごく上手いこと映像に落とし込まれていましたし、夫婦愛など原作にはなかった要素も丁寧に掘り下げられていて、とても完成度が高く嬉しかったです」と満足げに語った。
さらに印象的だったシーンとして、冒頭で登場する「削られた墓石」を挙げる。「(原作を)書いている時は大ぶりに傷つけられているイメージだったんですが、映画では一文字一文字細かく消されていて。あれを観た時はゾッとしましたし、映像ならではの表現としてガツンとくる描写になっていて、印象的でした」と感嘆した。
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雄司の妻・夕里子に扮した山下についても「凛としたお姿が素敵だなと。思い描いていた夕里子のイメージ、そのままでした」と高い再現度に驚いた様子。「口には出さずとも(夕里子が持つ)強さのようなものを感じられましたし、演技もとても巧みで…。素晴らしいなと感じました」と太鼓判を押した。
そして本作のキーマンでもある、久喜夫妻と怪異の謎に迫る超常現象専門家・北斗(宮舘)は、「北斗が最も不思議なキャラクターなので、あの役をどのように演じられるのか、想像できない部分もありました」と、当初は難役ゆえに実写化のイメージが湧かなかったと明かす。
続けて「(北斗が)話すことに納得できなくもないけれども、明らかにちょっと違和感を感じるような、北斗という奇妙な存在を上手に演じてくださっていて。宮舘さんの中で(北斗というキャラクターを)非常に消化してくださっているように感じました」と納得の仕上がりだったことを明かし、「北斗総一郎を演じるのはかなり難しかったのではないかと思いますが、血肉の通ったものになっていたので嬉しかったです」と感謝をにじませた。
最後は「原作を非常にリスペクトしていただきながら、原作では表現が難しいところを見事に映像に落とし込んでくださっています。原作を読んで面白かったと思っていただいた読者の方の期待を裏切らない、素晴らしい作品に仕上がっていると思います」とファンに向けてメッセージを送った。
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