
【写真】長野一家を演じる野波麻帆、原田泰造、西垣匠、久保史緒里 場面写真ギャラリー
「小学館文庫小説賞」の大賞受賞作で、現在累計40万部を突破している長月天音の「ほどなく、お別れです」シリーズ(小学館文庫刊)を実写映画化。就職活動に全敗し途方に暮れる中、とあるきっかけで葬儀会社にインターンとして就職した清水美空(浜辺美波)と、そんな彼女を厳しく指導する指南役の葬祭プランナー・漆原礼二(目黒蓮)がタッグを組み、“最高の葬儀”を目指す物語だ。
今回解禁となったのは、とある理由で父は離れて暮らし、母と子ども2人で暮らす長野一家の4名。シングルマザーで苦労がありながらも、常に笑顔を絶やさず、女手一つで2人の子どもたちを育ててきたが、不慮の交通事故で亡くなる母・長野桂子を演じるのは野波麻帆。三木孝浩監督の『今夜、世界からこの恋が消えても』(22)では、わが子を病で亡くしてしまう母を演じた野波が、今作では自身が愛する子どもたちを残し無念の死をとげてしまう役どころを演じる。
野波は「悲しいシーンが多かったため、少しさびしいですが、無事に撮影を終えてほっとしています。今回の役は、現場の空気感で家族像を作っていこうと思い、あえて役作りはしませんでしたが、既にそこには子どもたちが存在していて、安心して撮影に入ることができました。心にぐっとくるシーンが随所に登場します。ぜひ心を空っぽにして、感情むき出しで観てもらいたいです」と、等身大で挑んだ心境と作品への愛情があふれるコメントを寄せた。
幼い子どもたちを抱えながらも親友の連帯保証人として借金を背負うことになり、桂子と離婚した長野正史を演じるのは原田泰造。離れた土地で家族と連絡を取り合うこともなくひとりで暮らす父が、数十年ぶりに会う子どもたちから突如、桂子の死を知らされる複雑な役どころに「泣くシーンが多く、緊張感が続いていたので、無事に終了して安心しています。離れ離れになった家族のことはずっと想っているのに、会ってはいけない…という想いを胸に演じました」とコメント。
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幼い頃に家族を置いて出て行った父親を恨んでいる息子・長野翔一を演じるのは西垣匠。母への深い愛情と、憎い父への葛藤の狭間で苦しみながらも喪主としての役目を全うしようとする。
西垣は「今まで演じたことのない役だったので、新たな扉を開ける気持ちで頑張りました」と強い想いで挑んだことを明かす。そして「実は今まで“死”というものに対し、あまり深く考える機会はなかったのですが、自分の身の回りでいつ起きるかわからないことですし、翔一を演じて考える機会をもらえました。いつか訪れるであろう別れに後悔しないためにも、本作が“死”について考えるきっかけになってくれたら嬉しいです」と自ら身をもって得た感覚を踏まえ、“死”と向き合うことを語っている。
反対する兄を気にしながらも、父親に母親の訃報を伝えるべきではないかと悩む娘・長野玲奈を演じるのは久保史緒里。11月で乃木坂46からの卒業を発表した久保。卒業後初の映画出演となる本作で母の想い、父の孤独、兄の葛藤を一身に受け止め、愛する家族と後悔のない別れをするために一歩を踏み出そうとする姿を熱演する。
初挑戦だという役柄に対し、「いつ大切な人に会えなくなるかわからないということを、考えながら取り組む撮影期間でした。“別れ”だけではなく、残された人がその先をどう生きるかは、誰にでも訪れる身近な話のような気がします。この作品に参加させてもらったことで、幼い頃から強かった別れというものに対しての漠然とした恐怖心がなくなった気がします。ぜひ本作を観て、私と同じように何か心に届いてくれたらと思います」と、作品への強い想いを語っている。
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映画『ほどなく、お別れです』は、2026年2月6日全国公開。
野波麻帆、原田泰造、西垣匠、久保史緒里のコメント全文は以下の通り。
<コメント全文>
■長野桂子役/野波麻帆
悲しいシーンが多かったため、少しさびしいですが、無事に撮影を終えてほっとしています。今回の役は、現場の空気感で家族像を作っていこうと思い、あえて役作りはしませんでしたが、既にそこには子どもたちが存在していて、安心して撮影に入ることができました。また、久しぶりに三木監督とご一緒しましたが、監督には明確にビジョンがあり、私が違う方向に進むと必ず的確に教えてくださるので、演じていてとても楽しかったです。
本作は美空と漆原を軸に進む物語なので、心にぐっとくるシーンが随所に登場します。ぜひ心を空っぽにして、感情むき出しで観てもらいたいです。そして、鑑賞後は「ほどなく、お別れです」の意味を考えてみてください。
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私は泣くシーンが多く、緊張感が続いていたので、無事に終了して安心しています。離れ離れになった家族のことはずっと想っているのに、会ってはいけない…という想いを胸に演じました。
「ほどなく、お別れです」という漆原の台詞は、「ああ、これで本当にお別れなんだ」と思える、すーっと心に入っていく不思議な気持ち。本作では様々な“別れ”が描かれており、悲しいけれど、最後は心があたたかくなる。本作を観た後に、タイトルを見返して心にジーンときてもらえたらと思います。
■長野翔一役/西垣匠
お話をいただいたときは、率直に嬉しかったです。今まで演じたことのない役だったので、新たな扉を開ける気持ちで頑張りました。翔一は、根は優しいけど素直になれない性格なので、細かい感情の表現に気を付けました。
実は今まで“死”というものに対し、あまり深く考える機会はなかったのですが、自分の身の回りでいつ起きるかわからないことですし、翔一を演じて考える機会をもらえました。いつか訪れるであろう別れに後悔しないためにも、本作が“死”について考えるきっかけになってくれたら嬉しいです。
■長野玲奈役/久保史緒里
いつ大切な人に会えなくなるかわからないということを、考えながら取り組む撮影期間でした。玲奈は父親との記憶が幼い頃から止まっていて、母親が苦労してきている姿をずっと見てきた人。女性同士だからこその距離感でしたし、母の存在の大きさを誰よりも実感してきたはず。そんな親友みたいな存在でもある母との別れはとても辛かったと思います。
“別れ”だけではなく、残された人がその先をどう生きるかは、誰にでも訪れる身近な話のような気がします。この作品に参加させてもらったことで、幼い頃から強かった別れというものに対しての漠然とした恐怖心がなくなった気がします。ぜひ本作を観て、私と同じように何か心に届いてくれたらと思います。