『ザ・ノンフィクション』より(C)フジテレビ フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜 後14:00)が10月、放送開始から30年という大きな節目を迎える。1995年10月15日(日)、阪神・淡路大震災やオウム真理教事件で日本が激震する年に放送を開始。第1回の主人公は野茂英雄。日本人メジャーリーガーのパイオニアの挑戦から『ザ・ノンフィクション』の歴史は幕を開け、以来30年にわたり、時代を懸命に生きる人々の姿をカメラは記録し続けてきた。
【写真】最期の時間…安楽死を選択した妻に寄り添う夫 その長い歴史の中から、名作・話題作として記憶に刻まれた番組と登場人物たちの“その後”の物語を、特別企画として10月5日から5週連続で放送。ガイド役を務めるのは、2004年から20年以上、52本のナレーションを担当してきた宮埼あおい(崎=たつさき)。そして各回の語りは、森川葵、水川あさみ、清原果耶といった豪華俳優陣が担当する。
■第1弾は歴代最高視聴率の「借金地獄物語」
10月5日の第1弾は1997年放送の「借金地獄物語」を放送。平成の大不況の中、日曜の午後としては異例の世帯視聴率15.9%という番組歴代最高を記録。住宅ローン破綻で家族が離散、借金に追われ夜の街で働く若者、競売物件で利益を得る不動産業者などに密着。借金を返す者、借金で稼ぐ者、借金に人生を奪われる者。借金地獄の果てに、人は何を失い、何をつかむのか。取材当時から30年近くの時が過ぎた今、「お金が全て」と語っていた不動産業者の“その後”にも迫る。
■第2弾は歴代最長取材「われら百姓家族」シリーズ
10月12日の第2弾は歴代最長取材「われら百姓家族」シリーズ。都会を離れ、兵庫の山奥で自給自足の暮らしを目指した父と6人の子どもたちの20年の物語。母との離別、進学や就職をめぐる葛藤、父への反発と別れ、結婚、新たな家族の誕生…。自然と向き合い生きる家族の姿をカメラは追い続け、番組歴代最長20年の長期取材シリーズとなった。
■第3弾は歴代最多受賞作「おじさん、ありがとう〜ショウとタクマと熱血和尚〜」
10月19日の第3弾は、歴代最多受賞作となった、2019年放送「おじさん、ありがとう〜ショウとタクマと熱血和尚〜」。子どもを取り巻くいじめや虐待が深刻化する時代に、家庭に居場所を失った少年少女たちと、彼らを支え続けた熱血和尚との交流を12年にわたり取材。放送は大きな反響を呼び、民放連賞テレビ教養部門・最優秀賞、ATP賞・テレビグランプリ、ニューヨークフェスティバル・銀賞など、国の内外で数々の賞を受賞した。語りは森川葵。
■第4弾は話題作「女装と家族と終活と〜キャンディさんの人生〜」
10月26日の第4弾は2021年放送「女装と家族と終活と〜キャンディさんの人生〜」。1990年代、原宿の歩行者天国で注目されたキャンディ・H・ミルキィさん。“コスプレ”や“LGBTQ”などの言葉が周知されていなかった時代から、偏見や差別に負けずに女装を愛し“自分らしく生きる”ことを貫いた人。晩年、難病を患い体調が悪化する中で“終活”を続け、病床にありながら「最後まで自分の姿を映してほしい」と願い続けたキャンディさん。集中治療室の中までカメラが見つめた姿を、水川あさみの語りでお届けする。
■第5弾は歴代最高再生数を記録した「私のママが決めたこと〜命と向き合った家族の記録〜」
11月2日放送の第5弾は2024年に放送され大きな反響を呼んだ「私のママが決めたこと〜命と向き合った家族の記録〜」。全身に転移したがんに苦しむ中、日本では許されていない安楽死をスイスで選んだ母と、その決断に向き合う夫と二人の娘の姿を記録した。TVer見逃し配信では、報道・ドキュメンタリー部門で、歴代最高となる73万回再生(8日間)<※最終的には84万回再生>。またニューヨークフェスティバルで金賞を受賞するなど、国の内外で高く評価された。今回の放送では、最愛の母が最期を迎えたスイスへ2人の娘が旅に出る。亡き母の最期の地を訪ねながら、娘たちが新たに見つけたものとは。語りは清原果耶。