自民党の新総裁に選出され、あいさつする高市早苗新総裁=4日午後、東京・永田町 7月の参院選で大敗し、2年連続となった自民党の総裁選。東京・永田町の党本部で新総裁に選ばれた高市早苗前経済安全保障担当相は「多くの方の不安を希望に変える党にしていく。全世代総力結集で、頑張らなきゃ立て直せませんよ」と力強く呼び掛けた。
5人が出馬した総裁選は午後1時、党本部8階ホールで始まった。高市氏は逆転負けとなった昨年と同様、1回目の投票で1位を獲得。2位の小泉進次郎農林水産相との決選投票前の演説では「まずは物価高。強い日本経済を取り戻す」「熱い心をお託しくださいませ」と訴えた。「女性」という言葉は使わなかった。
演説を終えて、少しリラックスした様子もあった高市氏。得票数とともに「高市早苗君を当選者に決しました」と告げられると、緊張の面持ちで立ち上がり、周囲に何度もお辞儀した。
あいさつでは「うれしいというより、これから大変だ」と述べ、「全員に、馬車馬のように働いていただく。私自身もワーク・ライフ・バランスという言葉を捨てる」と粉骨砕身で臨む姿勢を示した。笑いも起こり、和やかなムードになった。
最後は壇上で高市氏と石破茂首相、敗れた候補者4人が一列に手を握って並び、党内融和をアピールした。

自民党の新総裁に選出され、笑みを浮かべる高市早苗前経済安全保障担当相(中央)=4日午後、東京・永田町