
自民党の新しい執行部は、あす発足する予定です。高市新総裁は党の要の幹事長には鈴木俊一総務会長を、政調会長には総裁選で争った小林鷹之元経済安全保障担当大臣を充てる方針を固めました。
自民党 高市早苗 総裁
「(Q.人事の方は…)ぼちぼちです」
きのう、麻生最高顧問との面会後、記者団をこう煙に巻いた高市新総裁。きょうは東京・赤坂の議員宿舎にこもり、人事の検討をおこないました。
党内基盤の弱さを指摘される高市総裁が“後ろ盾”として頼るのが、総裁選で全面的な支援を受けた麻生最高顧問です。
党運営の要である幹事長には、麻生派の幹部で財務大臣などの要職を歴任した鈴木総務会長を起用する方針を固めました。
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党の政策責任者で今後、野党との政策協議が想定される政調会長には、総裁選で争い、決選投票では高市氏に投票した小林元経済安全保障担当大臣を起用します。
また、いずれも高市氏と考えが近く、総裁選では高市陣営の中心メンバーだった有村両院議員総会長を総務会長に、古屋元国家公安委員長を選挙対策委員長に充てる方向で最終調整がおこなわれています。
国会運営を担う国会対策委員長には、茂木前幹事長に近い梶山元経済産業大臣が起用される方針です。
一方、野党との連携に向けてはさっそく動きが。
記者
「国民民主党の榛葉幹事長との会談を終えた自民党の麻生最高顧問を乗せた車が事務所から出てきました」
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自民党の麻生最高顧問と国民民主党の榛葉幹事長が、きょう都内で会談しました。今後の両党の連携のあり方などについて意見を交わしたということです。
高市総裁は、憲法改正など基本的な考え方の合う政党とは連立の枠組み拡大を目指す考えを示していて、自民党関係者によりますと、まずは国民民主党との連携が軸となる見通しです。
国民民主党 玉木雄一郎 代表
「基本政策についての一致点はかなりあるのかなと認識しています」
記者
「(総理指名選挙前に)連立協議が来たら」
国民民主党 玉木雄一郎 代表
「来たときに考えます」
国民民主党の玉木代表はこのように述べていますが、国民民主を支援する連合は連立入りに反対しています。
そのため国民民主内では、連合の組織内議員を中心に連立入りに慎重論も。
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国民民主党幹部
「連立はないよ。連立する理由がない。期待しているのは自民党側だけ」
高市氏に近い議員はこう漏らします。
高市総裁に近い議員
「野党や連合との交渉窓口を誰にするかも分からない。その辺りも心配していて、バックアップ体制が必要なんじゃないか」
立憲民主党の安住幹事長は、こうクギを刺します。
立憲民主党 安住淳 幹事長
「国民民主党もそう簡単じゃないでしょ。党内でいろんなことあるでしょうし。自民党が生まれ変わるんじゃなくて“裏金議員”の人たちが復活して昔の政治の悪い部分が戻ってくるって話だから。野党で連立どうなんですかね、非常に難しいと思いますよ。我々はそれは黙ってないから」