レーベンスティールが親子制覇 毎日王冠&京都大賞典を血統で振り返る

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2025年10月06日 20:00  netkeiba

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レーベンスティール(撮影:下野雄規)
【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆血統で振り返る毎日王冠

【Pick Up】レーベンスティール:1着

 父リアルスティールはラヴズオンリーユー(オークス、クイーンエリザベスII世C、BCフィリー&メアターフ、香港C)の全兄で、現役時代にドバイターフ、毎日王冠、共同通信杯を勝ちました。その2代母モネヴァッシアは名種牡馬キングマンボ(キングカメハメハやエルコンドルパサーの父)の全妹で、3代母ミエスクは80年代の世界最強マイラーという良血です。

 現在、総合種牡馬ランキングの首位を走るキズナと同じく「ディープインパクト×ストームキャット」の組み合わせ。キズナと同じく芝・ダートを問わず活躍馬を出せる種牡馬です。ダートではフォーエバーヤング、チカッパ、カナルビーグルを、芝ではレーベンスティール、ヴェローチェエラなどを出しています。

 2025年の総合種牡馬ランキングは第7位。ただ、フォーエバーヤングが稼いだ海外分の賞金(サウジC、ドバイワールドC3着)を加算すると、キズナ、ロードカナロアに次ぐ第3位に浮上します。

 母トウカイライフは「トウカイテイオー×リアルシャダイ」というニックス(トウカイポイント、チタニックオー、アースシンボル、トウカイオスカー、トウカイアローなどが出る)から誕生しました。

 母の父トウカイテイオーは、皐月賞と日本ダービーの二冠のほか、ジャパンC、有馬記念などを制覇しています。自身には気性的な難しさはなかったものの、産駒にはそうした特徴がしばしば見られ、レーベンスティールにも受け継がれています。トウカイテイオーとレーベンスティールは、顔や白斑を含めて外貌がよく似ています。

 先月、トウカイテイオーの最後の後継種牡馬であるクワイトファインが死んでしまいましたが、トウカイテイオーの血は牝馬を通じてこれからも伝わっていきます。

◆血統で振り返る京都大賞典

【Pick Up】ディープモンスター:1着

 父ディープインパクトは2019年夏に死んだため、JRA在籍馬は残り37頭。ランキング上位の種牡馬と比べるとごくわずかな頭数しか稼働していません。しかし、今年に入ってから重賞を3勝しているのですから、さすがというほかありません。

 母シスタリーラヴはカナダの古馬牝馬チャンピオンで、オールウェザー8.5ハロンの米G3を勝っています。母の父ベラミーロードは本邦輸入種牡馬トビーズコーナーの父です。トビーズコーナー産駒はソリストサンダー(武蔵野S)を筆頭にダート向きがほとんどで、その父ベラミーロードもやはりパワーを伝えるタイプです。

 本馬の全兄ダノンアレーは毎日杯3着馬ですが、中央で勝ち星を挙げた3つのレースはいずれもダート。引退レースの馬体重は524kgと大柄な馬でした。ディープモンスターの今回の馬体重は466kgですから、全兄弟でもサイズに大きな違いがあります。大柄な兄はパワー型に、小柄な弟は芝向きに出ました。

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