自民党の小野寺五典前政調会長 自民党は新たな税制調査会長に小野寺五典前政調会長を充てることを決めた。同党関係者が9日、明らかにした。高市早苗総裁が連立政権の枠組み拡大に向けて照準を合わせる国民民主党と、ガソリン税暫定税率の廃止や「年収の壁」引き上げなどに関する協議に当たる。
第2次安倍政権時代の2015年から通算8年間務めた宮沢洋一氏の後任となる。税調会長は財政規律派の多い「インナー」と呼ばれる税調幹部から選ばれるのが通例で、メンバー以外からの起用は異例だ。
石破政権では宮沢氏が年収の壁引き上げに慎重な立場を崩さず、国民民主が強く反発した経緯がある。小野寺氏は少数与党の政治状況下で野党各党と政調会長会談を重ねてきており、早期の連立合意を目指す高市氏はその交渉力に期待したとみられる。
高市氏は9日のNHK番組で、壁引き上げと暫定税率廃止に関する自民、公明、国民民主3党の合意に触れ、「公党間の合意は重い。しっかり守ることを基本に活躍してほしい」と語った。