Juju「もう行くしかない」セクター1はトップ勢に匹敵も、初のウエット予選に翻弄

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2025年10月11日 20:30  AUTOSPORT web

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Juju(HAZAMA ANDO Triple Tree Racing) 2025スーパーフォーミュラ第9戦富士
 10月11日(土)に静岡県の富士スピードウェイで行われた全日本スーパーフォーミュラ選手権(SF)第9戦の予選で、HAZAMA ANDO Triple Tree RacingのJujuがウエット路面での予選アタックに初挑戦。結果はQ1 B組で11番手に終わったものの「出し切れずに終わったわけではないので良かった」と総括し、自身初の雨のSF予選を振り返った。


■10分間しかないSFの予選に難しさ

 2024年にSFにデビューしたJujuにとって、今回の予選が初のウエットコンディションでの実施。Jujuは率直に「自分のドライビングもそうですしクルマの部分でも、しっかりとハマらなかったところがありました。これもひとつの経験ですが、結果としては悔しいです」と振り返る。

 Juju自身の経験としては、フォーミュラ3規格のシリーズに参戦していた時以来のウエット予選だったとのことだが、セッションの実施時間において難しさを感じたという。

「これまでのF3カテゴリーでは30分ほどの長いセッションでアタックをしていたので、しっかりとウォームアップをして少しずつ積み上げていくプロシージャー(手順)で予選を走っていました」

「SFは10分という短いなかで、いつ赤旗が出るかわからない状況でもあります。『とにかく出せるときにタイムを出す』という経験はこれまでなかったので、そこは難しさがありました」

 また2025年デビューの新チームであり、1台体制で戦うHAZAMA ANDO Triple Tree Racingにとっても、ウエットでの予選へ向けたデータは少なかった。「予選が始まる前に『(タイヤの空気)内圧はどうしようか』」(Juju)と相談するなど、探りながらのセッションとなったようだ。


■突っ込み重視のセクター1は坪井、野尻に匹敵

 こうした暗中模索の予選だが、10分しかないなかではドライビングや走行ラインの試行錯誤も難しく、言わば“気合で”アタックに挑んだJuju。ベストラップのセクタータイムを見ると、なかでもセクター1のタイム(=22秒701)がグループトップの坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S/22秒802)や野尻智紀(TEAM MUGEN/22秒748)に近かった。

 このことについて問うと、「もう行くしかないなと思って(笑)。あとでデータを見たらブレーキングは結構突っ込めていて、『逆に行き過ぎだよね』ぐらいの話になりましたね」と自身も意識していた部分と認めつつも満足げに話す。

 それでも「突っ込みすぎて結構危なかった」というダンロップ・コーナー以降のセクター3は苦戦。回り込むようなコーナーが続く登り区間で、ドライビング以外にもマシンセットの面が影響してタイム差が生じたのではないかと話した。

「富士のセク3は、とくにマシンセットが速さに関係してくると思うのですが、今回はあまりハマらなかったなと思いました。ピットに帰ってきてからもチームのみんなでその点について反省会をしましたし、決勝へ向けてはセットを変更しました」

 しかし、改善を見込んだ決勝は降雨と水煙による視界不良でセーフティカーランに終始する展開に。レーシングスピードで走ることはなく、結局は12周目に2度目の赤旗が掲示されてレース終了が宣言された。Jujuは最終的に、ピットレーンスタートを選択した岩佐歩夢(TEAM MUGEN)や、オンボードカメラを遮るための部品回収で緊急ピットインを行った小出峻(San-Ei Gen with B-Max)のポジションダウンにより20位フィニッシュとなった。

 Jujuにとっては予選・決勝ともに雨に翻弄された第9戦となったが、12日(日)の第10戦はドライコンディションでのレースが見込まれている。第8戦SUGOから空いた期間を利用して海外で走り込みを重ねてきたJujuは、「ヨーロッパでやってきたことを出し切りたい気持ちがすごくある」とドライコンディションでのレースに気合充分。消化不良に終わった第9戦の鬱憤を晴らす走りで好結果を掴めるだろうか。

[オートスポーツweb 2025年10月11日]

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