日本酒、英国で裾野拡大へ=消費者アピールが鍵

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2025年10月13日 08:01  時事通信社

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時事通信社

イベントで日本酒を試飲する参加者ら=10日、ロンドン
 【ロンドン時事】英国で「SAKE(日本酒)」への関心が高まっている。高級紙タイムズが特集を組んだり、地元スーパーが取り扱いを始めたりと、和食ブームがけん引する形で認知度も向上。一方で、コロナ禍を経て家飲みが増えたほか、若者世代は低アルコールやノンアルコールを好む傾向があり、日本酒の裾野拡大には逆風となりかねない状況だ。関係者は逆風を追い風に変えるべく、「消費者に直接アピールすることこそが鍵」と強調する。

 「消費者を動かさないと小売店での取り扱いは増えず、普及しない」。英国で約20年日本酒プロモーターとして活躍する吉武理恵さんはこう語る。英国に輸入される日本酒の約8割が和食レストラン向けとされるが、メニューにあっても実際に注文する人は少ないのが現状だという。

 家飲みが増える昨今、間口を広げるには「消費者に知ってもらうことが重要」として、試飲イベントなどに力を入れる。10〜11日にも、日本の食と酒類を「オールジャパン」で売り込むイベントをロンドンで開催した。

 こうした中、小売り販売でも糸口が見つかりつつある。現地のスーパー大手ウェイトローズは昨年、日本酒の取り扱いを開始。検索数が前年比で約240%増えたことが後押ししたという。

 「売れないものは置かない」と言われる同社に卸すため、酒造会社の明石酒類醸造(兵庫県明石市)で海外マーケティングを担当する小松美保さんは、デザインを分かりやすくし、試飲や日本酒教育を通じて地道に働き掛けたと明かした。ワイン小売り大手にも卸す予定で、今後も「販売は伸びる」と期待する。

 ロンドン西部でパブを経営するマークさんは、価格が高いのが課題だとしつつ、「日本酒はアルコール度数が低く、弱いお酒を好む若者の嗜好(しこう)と合う。ターゲット層となり得る」と語った。 

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  • 市場開拓に成功したところでチャンチョソ製の安価な粗悪品に市場を荒らされるまでがデフォ展開w
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