
長野県中野市で男女4人が殺害された事件の判決公判。34歳の男に死刑が言い渡されました。
長野地裁 坂田正史 裁判長
「主文、被告人を死刑に処する」
判決の瞬間、青木政憲被告(34)に取り乱すような様子はありませんでした。
青木被告はおととし5月、長野県中野市の自宅近くで散歩をしていた近所の女性2人と駆け付けた男性警察官2人をナイフや猟銃で殺害したとされています。
その後、自宅に立てこもった青木被告。
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記者
「現場の住宅に人影が見えました」
ひとりぼっちを意味する「ぼっち」と言われたという妄想が動機とされました。
東京の大学を中退し、実家に戻った青木被告は、周囲との関わりはほとんどなく、仕事中に従業員から「ぼっちと言われた」と殴りかかったこともあったといいます。
自宅に立てこもった際は一緒にいた母親に…
青木被告(母親に対して)
「散歩して、ぺちゃくちゃしゃべりながら『ぼっち、ぼっち』と言うから刺したんだ。『ぼっち、ぼっち』と言われていたのに、警察は何もしてくれなかった」
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裁判の争点は青木被告の「責任能力」で、検察側は自身を制御する力が保たれていたと死刑を求め、弁護側は善悪の判断が難しい「心神耗弱」だったと主張しました。
初公判から黙秘を続けていた青木被告は、最終弁論で「私は異次元存在。人を殺して死刑になるために来た」などと述べました。
迎えたきょうの判決公判。
長野地裁 坂田正史 裁判長
「凶行に及んだのは被告自身の意思、判断によるもので、死刑をもって臨む以外にない」
弁護側は控訴するとしています。
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