【富士S展望】実績上位のGI馬ジャンタルマンタルが秋初戦を飾るか

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2025年10月15日 06:00  netkeiba

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ジャンタルマンタル(撮影:下野雄規)
 秋のマイル王決定戦、マイルCSへ向けた重要な一戦である富士S。例年、GI級の実力馬が始動戦として顔を揃えるハイレベルな前哨戦だ。今年も安田記念を制したGI馬を筆頭に、マイル路線の強豪が集結。府中の直線で繰り広げられる激しい攻防に注目が集まる。

1.中心は充実の4歳世代、6歳以上の高齢馬は苦戦傾向

 過去10年の馬齢別成績を見ると、4歳馬が[5-4-1-22]で複勝率31.3%と最も高い数値を記録しており、レースの中心となっている。次いで5歳馬が複勝率23.4%、3歳馬が21.2%で続く。一方で、6歳馬は[0-2-0-25]で複勝率7.4%と大きく数値を落とし、7歳以上に至っては[0-0-0-12]と馬券に絡んだ例がない。充実期を迎える4歳馬を軸に、若い世代を重視するのがセオリーと言えるだろう。

2.前走GI・GII組が断然優位

 前走の格がレース結果に直結しやすい傾向がある。過去10年で前走GI組は[5-6-3-24]で複勝率36.8%、前走GII組は[1-0-4-8]で複勝率38.5%と非常に高い好走率を誇る。特に前走GII組は複勝回収率が153%と妙味も十分だ。これに対し、前走GIII組は複勝率15.9%、OP特別組は4.2%と苦戦しており、格の違いが明確に表れている。まずは前走でハイレベルなレースを経験してきた馬を上位に取るべきだろう。

3.前走惜敗馬の巻き返しに妙味あり

 前走の着順に注目すると、興味深いデータが浮かび上がる。過去10年、前走3着だった馬は[3-1-3-6]で複勝率53.8%、複勝回収率106%と驚異的な成績を残している。また、前走4着馬も複勝率36.4%、複勝回収率106%と優秀だ。一方で、前走1着馬は[2-2-1-21]で複勝率19.2%、複勝回収率46%と妙味が薄い。前哨戦を勝ち切った馬よりも、僅差で敗れてここに臨んでくる馬の巻き返しを狙うのが馬券的中の近道かもしれない。

 ジャンタルマンタルは4歳世代の筆頭格で、今春の安田記念では強豪を相手に見事な勝利を収めた。最も好走率の高い4歳馬というデータに合致し、前走GI組という点も強調材料だ。東京のマイルはGIを2勝している得意舞台であり、コース適性に不安はない。休養明けのローテーションも、この馬の実績と能力を考えれば問題ないだろう。秋初戦から主役の走りを見せてくれるはずだ。

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