“逃げ場のない無人島”でパワハラ上司と二人きり サム・ライミ監督最新作『HELP/復讐島』公開決定&特報解禁

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2025年10月15日 14:20  クランクイン!

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映画『HELP/復讐島』場面写真 (C)2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.
 “逃げ場のない無人島”を舞台に人間の狂気と復讐心をあぶり出すサム・ライミ監督最新作『Send Help(邦題)』が、邦題を『HELP/復讐島』として2026年1月30日より公開されることが決定。特報映像が解禁された。

【動画】最悪な状況、あなたならどうする? 『HELP/復讐島』特報

 『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(2022)、「スパイダーマン」シリーズ(2002、04、07)などを生み出し、ヒーロー映画の名手として名高いサム・ライミ。そんな彼の原点となるのは、1981年に公開されたホラー映画『死霊のはらわた』。同作は限られた空間、少人数、そして極限状況というシンプルな構造を革新的な映像演出で昇華させ、ホラーの常識を覆す傑作となった。

 そんなライミ監督が新たに放つ最新作『HELP/復讐島』の舞台は“無人島”。会社員のリンダ(レイチェル・マクアダムス)は、日々パワハラを繰り返す上司ブラッドリー(ディラン・オブライエン)の下で鬱屈(うっくつ)とした日々を送っていた。ある日、出張のために乗り込んだ飛行機が墜落し、目を覚ますと、そこは見渡す限りの孤島。生き残ったのは、よりによって大嫌いな上司と自分の2人だけだった――。

 怪我で動けないブラッドリー。リンダは持ち前のサバイバルスキルで食料を確保し、火を起こし、状況の立て直しを図るが、次第に2人の“力関係”が逆転し始める。「忘れるなボスは私だ、私のために働け」と無人島でもいばり散らすブラッドリーに対して「もうオフィスはないのよ」とバッサリ切り捨てるリンダ。やがて彼女の中に抑え込まれていた怒りと復讐心が、静かに、しかし確実に膨れ上がっていく。誰もいない無人島で、立場も理性も崩壊していく先に待つのは、想像を絶する結末。

 アメリカのテストスクリーニングでは、「サム・ライミにしか許されないラスト」「ジャンルを裏切る快感」と絶賛され、ただのサバイバル・スリラーに留まらない“新感覚の復讐エンターテインメント”として早くも話題を呼んでいる。

 会社員のリンダを演じるのは、『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』や『スポットライト 世紀のスクープ』でアカデミー賞(R)助演女優賞にノミネートされ、幅広い演技力で観客を魅了するレイチェル・マクアダムス。リンダを追い詰めるパワハラ上司ブラッドリーを、「メイズ・ランナー」シリーズで知られるディラン・オブライエンが演じ、これまでにない憎たらしさと滑稽さを体現する。

 音楽は、サム・ライミ作品の常連であり、『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』や『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』など数々の名作を彩ってきた巨匠ダニー・エルフマン。ライミ×エルフマンによる重厚かつ不穏な旋律が、観る者を極限の心理戦へと引きずり込む。

 特報映像は、会社員リンダ(レイチェル)が上司ブラッドリー(ディラン)から「上司として君に価値を感じない」「君への苦情が届いてる。悪臭について」など数々のパワハラ発言を浴びせられる場面からスタート。続いて出張で2人が乗った飛行機が墜落し、レイチェルがケガをしたブラッドリーの横でたくましくサバイバル生活を送る様子が映し出される。

 無人島でも上司として横柄にふるまうブラッドリーに対し、レイチェルは「誰も助けに来ない。この現実を受け入れないと」と諭す。そして「上司に悩まされてるのね。私もそうだった。でもね…私の方が上司に向いてるみたい。ある一部を除いて」と刃物をちらつかせながら言い放ち、ブラッドリーは震えながら涙を流す。そして不穏なシーンが立て続けに展開し、最後は「私たちは永遠に一緒」というセリフと高笑いが響き、血まみれで絶叫するリンダの姿で幕を閉じる。

 ライミ監督は「キャラクターたちが極限状態に追い込まれる物語をいつも愛してきました。そして、この物語では力関係の変化が次々と状況をエスカレートさせ、予想外の展開とスリルに満ちたドラマを生み出しているんだ」とコメント。ホラーの巨匠が仕掛ける、恐怖とユーモアがあふれ出す新しい復讐エンターテインメントに期待したい。

 映画『HELP/復讐島』は、2026年1月30日より公開。
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