第78回新聞大会であいさつする日本新聞協会の中村史郎会長=15日午後、東京都千代田区 全国の新聞社や通信社の代表らが参加する第78回新聞大会(日本新聞協会主催)が15日、東京都千代田区で開かれた。生成AI(人工知能)の普及などを踏まえ、「事実に立脚した正確な報道と公正な論評を届け、社会と向き合いながらジャーナリズムの責務を果たす」との決議を採択した。
同協会の中村史郎会長(朝日新聞社会長)は、冒頭のあいさつで「国政選挙や地方選挙におけるSNSの影響力の高まりが指摘されている。不正確な情報が選挙結果に強い影響を与えたとすれば、民主主義の根幹を揺るがす深刻な事態だ」と話した。
その後の座談会では、SNS時代の新聞の役割について議論。神戸新聞社の小山優取締役は「いったんSNSの大きな塊が動きだすと、報道した内容がのみ込まれていく。権力の監視が非常に危うい、憂慮すべき事態に直面している」と訴えた。
2025年度の新聞協会賞の授賞式も行われ、朝日新聞社の「日本郵便による不当に高額な違約金や不適切点呼をめぐる一連の特報」など7件が表彰された。