大阪府警本部=大阪市中央区 大阪府警は16日、警察官3人を免職や停職の懲戒処分にしたと発表した。今年の府警内の懲戒処分は24人に上り、昨年の14人を大きく上回っている。
免職となったのは生活安全特別捜査隊の警視、辻本浩嗣被告(53)。10代少女2人の体を触ったとして、不同意わいせつ罪で9月に起訴されていた。府警によると、わいせつ行為の見返りに約1万円を渡す「パパ活」だった。他に9件の被害があるとみられるが、被害者の特定が難しいなどの理由で立件を見送ったという。
運転免許試験場勤務の男性警部補(52)も免職となった。昨年9月〜今年4月ごろ、第三者に譲渡する目的を隠して金融機関4社の口座を開設し、有償で他人に譲渡したという。
停職3カ月の処分を受けたのは、浪速署の男性巡査(38)。5月、刑事課で自転車窃盗事件の捜査を担当していた際、上司から指示された防犯カメラ捜査をしていないのに実施したとする虚偽の捜査報告書を作成したり、カメラの配置状況が記載された報告書を廃棄したりしたという。
処分発表とともに、府警は警部補を犯罪収益移転防止法違反の疑いで、巡査を虚偽有印公文書作成・同行使などの疑いで書類送検した。いずれも起訴を求める「厳重処分」の意見を付けた。
国井栄次監察室長の話 警察官として言語道断の行為。再発防止に努める。