マルコ・ベゼッチ(アプリリア・レーシング)のマシン/2025MotoGP第19戦オーストラリアGP スプリント 10月18日、フィリップ・アイランド・サーキットで開催された2025年MotoGP第19戦オーストラリアGPのスプリントでマルコ・ベゼッチ(アプリリア・レーシング)が勝利を飾った。しかし、ウォームアップラップで鳥に激突してマシンに難がある状態だった。
予選2番手のベゼッチは、オーストラリアGPのスプリントで1列目の真ん中に並んだ。レース前に1周走るウォームアップラップでは、近くにカモメの群れがおり、発進した途端に飛び立った群れがベゼッチのマシンと彼自身に当たった。
1羽は不運なことにベゼッチのマシンに引っ掛かり、彼はそのままレースをすることになった。13周のスプリント中は2番手を維持して、10周目に先頭のラウル・フェルナンデス(トラックハウスMotoGPチーム)をオーバーテイク。そのまま後続を引き離して勝利を収めた。
そしてフィニッシュ後にマシンを確認したら「もう1個のウイングを見つけた」とベゼッチはレースを振り返った。
■マルコ・ベゼッチ(アプリリア・レーシング)
「ウォームアップラップに発進した時、残念ながらカモメもウォームアップラップに出発したんだ。バイクに乗っていたから、1羽は間違いなくぶつかった。頭にも1羽当たったと思う。もう1羽が腕に当たったけど、それが同じカモメだったのかはよく分からない」
「カモメが大きいことに気づいたのは、かなり近くに飛んで来た時だった。幸いバイクは何も壊れなかったけど、どうしたらいいのか分からなくてかなり怖かったよ。集団の先頭を走っていたから、ブレーキをかけたらぶつかるかもしれないと思った。だから、とにかく自分の身を守ろうとして、幸いにも(自分は)無事だった」
「最初のラップで何かを感じて、最後に気づいたよ。フロントタイヤにかなり苦労していて、いろんな考えが頭をよぎっていた。そのひとつがウイングが折れたかもしれないということだった。それでフィニッシュラインを通過した時に確認したら、残念ながらもう1個のウイング(鳥の羽)を見つけたんだ」
「レース自体は、素晴らしいスプリントだったね。ラウルは序盤から信じられないほど速かった。彼に追いつくのに苦労したので、3〜4周かけて彼に近づいた。ようやく近づいたと思ったら10コーナーで彼がワイドに走っているのが見えたから、最後のふたつのコーナーで接近できるようにダウンヒルの準備をしようとしたけど、10コーナーのブレーキング直前でリアタイヤがすべり、バイクが大きく揺れてワイドになってしまった。もちろん、10コーナーでミスをしたけど、その後のリアクションは本当に良かった。次の数周はラウルより0.5秒以上速かったと思う」
「ソフトタイヤでの最後の5周は厳しいものになると分かっていたけど、幸いにもタイヤマネジメントはうまくできていたので、彼に再び追いつくだけの速さはあった。彼は本当に素晴らしいライダーだったから、追いつくのは難しかったけど、バイクの感触は良かったから、良い結果になった」
[オートスポーツweb 2025年10月18日]