劇作家、演出家三谷幸喜さんが手がける三谷かぶき「歌舞伎絶対続魂(ショウ・マスト・ゴー・オン) 幕を閉めるな」の囲み取材会が20日、都内で行われ、三谷さんのほか、松本幸四郎、片岡愛之助、中村獅童、坂東彌十郎、中村鴈治郎が出席した。「吉例顔見世大歌舞伎」(11月2日初日、東京・歌舞伎座)で上演される。
三谷かぶきは19年歌舞伎座で上演された「月光露針路日本(つきあかりめざすふるさと) 風雲児たち」以来6年ぶり。
三谷さんは「歌舞伎座始まって以来の、割れるような拍手と割れるような笑い声。歌舞伎役者の皆さんはコメディアンとしても本当に優れた人たちばかり。フルに活かして最高の喜劇を作りたい」と話した。
91年の初演された「ショウ・マスト・ゴー・オン 幕を降ろすな」が新作歌舞伎になった。三谷さんは「ほぼ原型はとどめていないので執筆には苦労しました。皆さんすぐに役を自分のものにして(稽古は)順調に進んでいます」と手応えを語った。
幸四郎は「だんだん形になっていくことに本当にワクワクしています。100%信頼している人なので、書いていただいたものをどうするかは役者次第。緊張はありますけど、三谷さんの傑作を傑作にしたい」と話した。
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鴈治郎は初の三谷作品参加だが、現代劇版の同作を見ていたそうで「おもしろくって、まさか歌舞伎でやってこちらにお鉢が回ってくるとは。大変うれしく思っています」と話した。三谷さんは、鴈治郎について「こんなにおもしろい生き物がこの世にいたのか知らなかった。もっと早く出会っていたら。悔やまれてならない」と話し、笑わせた。
舞台の裏側を描くバックステージもので、三谷さんは「舞台の裏で頑張っている人たちにすごくリスペクトを感じてますので、そういう人たちの物語を伝えたい。(現代劇版では)舞台監督が主役なんですが、歌舞伎には舞台監督という人はいないので、狂言作者が主役。やってる仕事は一緒ですし、裏方さんが頑張って盛り立てていってるんだよってことを伝えたい」と強調した。
三谷さんが「これって歌舞伎なのかな? 大丈夫ですか?」と言う場面もあったが、幸四郎は「ど真ん中の歌舞伎です」と応じていた。
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