表彰台のダビデ・ブリビオとラウル・フェルナンデス(トラックハウスMotoGPチーム)/2025MotoGP第19戦オーストラリアGP 決勝レース 10月19日、フィリップ・アイランド・サーキットで開催された2025年MotoGP第19戦オーストラリアGPの決勝レースで、ラウル・フェルナンデス(トラックハウスMotoGPチーム)が初優勝を飾った。そんな彼がレース後に語ったコメントをお届けする。
ラウル・フェルナンデスは最高峰クラス初優勝を挙げたが、この勝利が初表彰台だった。MotoGPクラスでは76戦目でサテライトチームでの優勝。また、Moto2クラスに参戦した2021年11月の最終戦バレンシアGP以来となるキャリア通算14勝目となった。
そのほか、トラックハウス・レーシングにも初優勝を、アプリリアにチャンピオンシップ通算300勝をもたらしたことになる。なお、アプリリアが初優勝を挙げたのは1987年の250ccクラスだった。
そんな歴史的な優勝を遂げたラウル・フェルナンデスはレース後の心境を以下のように語った。
「まだ信じられないよ。長い道のりを経て、ようやく何かを見つけることができた。世界最高のチームに所属していると確信している。チーム全員が常に僕を信じてくれて、サポートを惜しまなかった。これはこれまでの努力の成果。最後まで何とかしようと努力した。特にリヤタイヤで何とかすることが重要だった。最後の5ラップは永遠のように感じたよ」
「朝にチームとミーティングをした時、表彰台を争うのは非現実的な位置だと考えていたけど、まさか勝利を掴めるとは思っていなかったんだ。特にレース終盤の風が強く、とても難しいコンディションだったし、とにかく何とかしようと努力した。最後の4周はミスをしないようにしたけど、左腕にかなり負担がかかっていて、捨てシールドを外したときに、ハンドルバーを再び握ることができなかった」
「それから、『勝てなかったからいいや、勝利を掴みたいなら冷静にならないと』と自分に言い聞かせた。そして、さらにリラックスしようとしたけど、最後のラップ、最後のセクターで、ヘルメットの中で泣きそうになった」
「勝てるとは思っていなかったけど、少し運が良くて、全てを上手くコントロールできれば、表彰台を争えると思っていた。でも、レースが始まると、とても良い感じがあり、タイヤをしっかり温めることができた。何よりも、ペドロ・アコスタとのバトルで熱くならなかった。彼はかなり滑っていたから、前に出て1分37秒台を出せば、彼はペースを少し落とすことはわかっていた」
「一緒に働き、沢山の悪い時期も良い時期も、望んでいた結果を得られないときも、一緒にいてくれたチームと家族に感謝したい。今は感謝の言葉しかない。彼らのおかげで困難な時期を乗り越えることができた。弟は僕にとって最も大切な存在であり、支えてくれる存在でもある。彼のおかげで、今の僕がここにいる。レース前に僕のところに来て、『今日は君の日になるから、楽しんで』と言ってくれた。その通りになった」
「フィリップ・アイランドで勝つことは、全てのライダーの夢だと思う。本当に大きなこと。グランプリウイナーだということを受け入れなければいけない」
[オートスポーツweb 2025年10月20日]