LMDh注力のためユナイテッドASがWECから一時撤退。マクラーレン720Sの参戦枠はガレージ59が引き継ぐ

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2025年10月22日 10:00  AUTOSPORT web

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2025第6戦オースティンでマクラーレン720S GT3 EvoにとってのWEC初優勝を遂げたユナイテッド・オートスポーツ95号車の佐藤万璃音、ショーン・ゲラエル、ダレン・ラーン
 ユナイテッド・オートスポーツがマクラーレンのLMDh開発プログラムに注力することに伴い、2026年のWEC世界耐久選手権では、イギリスの『ガレージ59』がマクラーレン720S GT3 EvoでLMGT3クラスに参戦することが決まった。10月21日、マクラーレン・オートモーティブが正式に発表した。

 アレクサンダー・ウェスト、アンドリュー・カーカルディ、クリス・グッドウィンがオーナーを務めるガレージ59は、ノーサンプトンに新設された「最新鋭」の拠点から2台のマシンを投入する。

 ガレージ59は長年にわたりGTワールドチャレンジ・ヨーロッパでマクラーレンのマシンを走らせ、スプリント・カップでベンジャミン・ゲーテとマービン・キルヒホーファーが優勝とタイトル獲得に挑み、スパ24時間レースでポールポジションを獲得、そして先日行われたバルセロナでのエンデュランス・カップ最終戦ではゴールドカップで総合優勝を果たすなど、成功を収めているチームだ。

 彼らは、昨年のLMGT3クラス導入以来マクラーレンを代表し、9月のサーキット・オブ・ジ・アメリカズで初優勝を果たしたユナイテッド・オートスポーツから、マクラーレンLMGT3のオペレーションを引き継ぐことになる。

 ユナイテッドは別の声明で、2027年に世界選手権デビューを予定しているマクラーレンLMDhマシンの開発に「重要な時間とリソースを集中させる」ため、1年間のWECの活動休止を選択したと述べている。

「世界の舞台でマクラーレンと提携できることを誇りに思う」と、ガレージ59のチーム代表であるカーカルディは述べた。

「2台のマクラーレンGT3マシンでWECに参戦することは、単なる進歩ではなく、決意表明だ」

「WECの競争がいかに熾烈であるかは承知しているが、、我々には初日から競争力を発揮できる人材、インフラ、そして強い意志があると信じている」

 ガレージ59は、新たなWECへの取り組みと並行してGTWCヨーロッパへの参戦を継続する計画を発表しており、両シリーズのドライバーラインアップは後日発表される予定だ。

「モータースポーツはマクラーレン・オートモーティブのDNAに深く根ざしており、新たなレーシングパートナーであるガレージ59とともにLMGT3クラスへの挑戦を続けられることを大変嬉しく思う」と、マクラーレン・オートモーティブのCEO、ニック・コリンズは述べている。

「2026年も新たなレーシングパートナーとともに、これまでの力強い進歩とレースでの勝利を継続していきたいと考えている」

 一方ユナイテッドは、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権、ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ、アジアン・ル・マン・シリーズなど、他の多くの選手権にも引き続き参戦することを改めて表明している。

 ユナイテッド・オートスポーツのCEO、リチャード・ディーンは、「WECに参戦できることは本当に光栄なことであり、この決断は決して軽々しく下したものではない」とコメントした。

「しかし、ハイパーカーに参戦し、マクラーレン・レーシングとチームを組み、ル・マンを含む選手権で総合優勝を目指すという機会を得られたことは、我々が長年努力し、戦い、夢見てきたことだ。だからこそ、この成功のために全力を尽くしている」

「WECのサポートに感謝するとともに、ガレージ59とマクラーレン・オートモーティブの来シーズンのLMGT3での活躍を祈っている」

「2027年にはマクラーレン・ユナイテッドAS WECハイパーカー・チームの一員としてグリッドに復帰することになる。今からそれが待ちきれない」

[オートスポーツweb 2025年10月22日]

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