ポルシェの若手ドライバーのひとりであるラウリン・ハインリッヒ。2024年にIMSA GTDプロクラスでチャンピオンに輝くなどGT3カテゴリーで活躍中 ラウリン・ハインリッヒは、WEC世界耐久選手権の2025年シーズン最終戦となる『バーレーン8時間レース』で、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツからハイパーカークラスにデビューする。
■クリステンセン戻らず
Sportscar365が以前報じたように、24歳のハインリッヒは、ミシュラン・レースウェイ・ロード・アトランタでポルシェのLMDhカー『963』をテストした後、ポルシェのワークス・プロトタイプカー・プログラムへの参加が真剣に検討されていた。
ポルシェは木曜日、ハインリッヒがバーレーン8時間レースで5号車ポルシェ963のドライバーラインアップに加わり、ジュリアン・アドラウワーとマシュー・ジャミネとマシンをシェアすることを明らかにした。
この決定は、ミハエル・クリステンセンがバーレーンでチームに復帰しないことを意味する。前戦富士6時間耐久レースでは、ジャミネが急きょクリステンセンの代役を務めており、このデンマーク人ドライバーが来年もポルシェチームに残る可能性は低いと考えられている。
一方のアンドラウアーは、レース当日の朝に背中の痛みのためIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の今季最終戦『モチュール・プチ・ル・マン』を欠場することになったが、WEC最終戦で963のコクピットに復帰する。10時間で競われたプチ・ル・マンでは、ローレンス・ファントールがポルシェ・ペンスキーの6号車と7号車の両方でサードドライバーを務めることで“緊急事態”に対処した。
そのファントールとチームメイトであるケビン・エストーレは、バーレーンでいつものように6号車ポルシェをドライブする。このペアに助っ人として加わるマット・キャンベルは今季4度目の合流に。これは先月、サーキット・オブ・ジ・アメリカズで開催された第6戦『ローン・スター・ル・マン』で優勝したラインアップがふたたび揃うことを意味する。
バーレーン8時間レースは、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツにとって最後のWECレースとなる。このドイツメーカーは今月初め、モータースポーツ・プログラムの「包括的な再編」の一環として、WECにおけるファクトリー・ハイパーカー・プログラムからの撤退を発表した。
ポルシェはドライバーとマニュファクチャラーの両選手権制覇の可能性を残している。現王者であるエストーレとファントールは、選手権リーダーである51号車フェラーリ499P(フェラーリAFコルセ)のトリオと21ポイント差でドライバーズランキングで3位につけ、ポルシェはマニュファクチャラー選手権で2位につけている。首位に立つ跳ね馬との点差は39ポイントだ。
[オートスポーツweb 2025年10月24日]