フェラーリ代表への支持を表明したエルカーン会長の主張は「第三者に向けたもの」ホーナー加入の噂の出所は外部か

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2025年10月24日 18:30  AUTOSPORT web

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フェラーリのフレデリック・バスール代表
 ステランティス・グループの会長で、フェラーリの大株主であるジョン・エルカーンから公的な支持を得たフェラーリのチーム代表フレデリック・バスールは、F1第19戦アメリカGPが開催されたオースティンで、自身への信頼を表明したエルカーンの発言はスクーデリア内部の誰に対してでもなく、“第三者”に向けられたものであると主張した。

 フェラーリは今年まだグランプリで優勝していない唯一のトップチームであり、第2戦中国GPではルイス・ハミルトンが優勝したが、それはスプリントレースでのことだった。イタリアとイギリスのメディアは、バスールの立場が危ぶまれ、解任されたレッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーが後任に就く予定だと執拗に報道し始めた。

 フェラーリが第14戦ハンガリーGPの直前にバスールと新たな4年契約を締結したことを考えると、そのわずか6、7週間後にエルカーンとフェラーリの取締役会の他のメンバーが考えを変えたというのはまったくつじつまが合わない。結局のところ、今シーズンはバスールがイタリアのチームを率いて3年目にあたり、彼とエルカーンおよびフェラーリのベネデット・ヴィーニャ社長とのコミュニケーションは明らかに良好であることから、これらの話の出所はフェラーリ外部から出たものであることははっきりしている。

 バスールは、エルカーンの声明は彼自身にとっても、チームの全員にとっても重要だったことを認め、「このようなメッセージをもらえるのは素晴らしいことだ」と語った。またバスールは「ジョンと私はいつも連絡を取り合っている」と明かし、声明については「このメッセージはむしろ第三者や外部のターゲットに向けたものだ」と答えた。

 バスールはイタリア語をあまりよく理解していないかもしれないし、その言語を学ぶのに苦労していることは認めているが、フェラーリに長く在籍しているため内部の仕組みを完璧に理解しており、噂についてはまったく心配していなかった。彼はまた、メディアとF1界のトップ層の間で、物事がどのように機能するかを非常によく理解している。そのためバスールは、マッティア・ビノットに代わってマラネロに自身が加わったことに憤慨している、ビノットの親友のベテランジャーナリストたちから、いくつかの記事が寄せられていることをおそらく知っていたのだろう。

 そして同時に、イギリスのタブロイド紙がホーナーや彼に近い人物から記事を選んでいるのではないかとバスールは疑っていた。ホーナーは常にイギリスのタブロイド紙やモータースポーツメディアと非常に良好な関係を築いており、できるだけ早くF1に復帰したいという強い思いから、今でも定期的に何人かのジャーナリストと話を続けている。誰がその話を始めたかを考えれば、バスールの疑念には根拠があることになる。

 シャルル・ルクレールはバスールと非常に親しい人物だが、ルクレールはオースティンでのグランプリの終わりに、こうした噂をふたたび批判する機会を得て、次のように語った。

「チームの周囲にはまったく根拠のない雑音や噂が飛び交っていたが、そんな状況でも自分たちが仕事に集中できることを証明し、表彰台で報われるのは本当に素晴らしい気分だ」

[オートスポーツweb 2025年10月24日]

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