メルセデスAMG、最高出力612PS／最大トルク850Nmへと増強した『AMG GT 63』の最高峰“PRO”を追加

　メルセデスAMGのトップパフォーマンスモデルである『メルセデスAMG GTクーペ』に、サーキットでのパフォーマンスを追求したハイパフォーマンスモデル『Mercedes-AMG GT 63 PRO 4MATIC+ Coupé』が登場。空力性能と冷却機能の向上によりベースモデル比の最高出力は＋20kW、最大トルクも＋50Nmの向上を実現し、10月15日より発売が開始されている。

　旗艦『GTクーペ』のアイコニックなスタイリングをベースに、多数のカーボン素材の採用やハイパフォーマンスを予感させるデザインアイテムを追加。優れたリフト低減効果と冷却性能の強化を実現した“GT 63 PRO”は、大型化されたサイドエアインテークにカーボンファイバー製のエアディフレクターを採用した専用フロントエプロンにより空力性能を追求する。

　拡大されたサイドエアインテークの周囲にはカーボンファイバー製のエアディフレクターを追加し、ボディ下部のAMGアクティブエアロダイナミクスシステム、フロントエプロンのエアパネル、テールゲートのカーボンファイバー製固定式リヤウイングスポイラーを備える。

　これらの空力対策によりフロントアクスルのリフトは30kg以上低減され、ステアリングのレスポンスがさらに向上。アンダーボディには『Mercedes-AMG ONE』で採用された形状に似るエアディフレクターが追加され、ボディ下部の気流を加速させる。またリヤウイングスポイラーとの相互作用によって、リヤアクスルのダウンフォースを15kg増加させている。

　さらにスクエアデザインのデュアルツインテールパイプやカーボンファイバー製ウイングスポイラーを標準装備とし、モデル名を表すバッジ横には、同車限定装備のチェッカーフラッグエンブレムが追加となり、モータースポーツとのつながりを強調している。

　脚元のホイールもパフォーマンス志向で軽量の21インチAMG鍛造アルミホイールを採用し、標準装備のグレー調デザインと有償オプション設定となるゴールド調の鍛造MANUFAKTUR（マヌファクトゥーア）21インチAMGアルミホイールから選択可能となっている。

　そのタイヤ銘柄も“GT 63 PRO”のトラックパフォーマンスをさらに向上させるスポーツタイヤを無償オプションとして選択可能とし、ブレーキには、耐久性に優れ安定した制動力とバネ下重量の軽減を実現するAMGカーボンセラミックブレーキを装備。キャリパーは同車限定のブラックカラーとなっている。

　一方のインテリアもAMG専用アイテムを多数採用し、標準装備のAMGパフォーマンスシートは、スポーツ走行をサポートすると同時に多数の内装色やシート素材からドライバーの好みに応じて選択が可能に。

　インテリアトリムもレーシーな雰囲気を味わえるAMGカーボンファイバーインテリアトリムを標準装備とし、無償オプションでアルミニウム、オープンポアブラウンアッシュウッド、オープンポアグレーバーチウッド、MANUFAKTURブラッククロームなどが選択可能となる。

　そしてエンジンコントロールユニットのチューニングにより、搭載される4リッターV型8気筒ツインターボエンジンの『M177』は＋27PS（20kW）／＋50Nmとなる最高出力612PS（450kW）、最大トルク850Nmを発生。

　高負荷時にも駆動系が高温にならないよう、高温および低温の冷却回路が強化され、左右のフロントホイールアーチに2基のラジエターを配置。さらに前後アクスルのディファレンシャルと、連続可変の全輪駆動システムであるAMG 4MATIC＋のトランスファーケース上部に取り付けられたラジエターには、アクティブ冷却方式を採用した。

　最高速度315km／hを実現したパフォーマンスに合わせ、フロントに420mmローターの6ピストンの固定式キャリパー、リヤにシングルピストンのフローティング式キャリパーを備えるAMGカーボンセラミックブレーキを標準装備する。

　外装色はGTの2ドアクーペで“GT 63 PRO”のみ設定されている有償オプションのAMGグリーンヘルマグノ（マット）を含む、標準4色＋有償オプション6色の全10色から選択可能で、価格は3095万円（税込）となっている。

メルセデスコール：0120-190-610メルセデス・ベンツ日本ウェブサイト：http://www.mercedes-benz.co.jp

[オートスポーツweb 2025年10月24日]