森崎ウィン&Snow Man向井康二、意を決した監督への直談判・台本を超えた芝居――「迷わず飛び込むことができました」共鳴した2人の絆【(LOVE SONG)インタビュー】

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2025年10月25日 07:04  モデルプレス

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モデルプレスのインタビューに応じた向井康二、森崎ウィン(C)モデルプレス
【モデルプレス=2025/10/25】映画「(LOVE SONG)」(10月31日公開)でW主演を務める俳優の森崎ウィン(もりさき・うぃん/35)、Snow Manの向井康二(むかい・こうじ/31)にモデルプレスらがインタビュー。初共演の2人の心が通じ合った理由とは?撮影を通して共鳴した瞬間、互いの存在によって生まれた台本を超えた芝居――ユーモアたっぷりの掛け合いで撮影秘話を明かしてくれた。

【写真】向井康二「美しすぎる」BLラブシーン

◆森崎ウィン&向井康二主演「(LOVE SONG)」

世界的な人気を誇るBLドラマ「2gether」を手掛けたタイのチャンプ・ウィーラチット・トンジラー監督がメガホンをとった本作は、日本とタイを代表するスタッフ&キャストが集結した日タイ共同制作作品。東京とバンコクを舞台に、未完成のラブソングが2人の運命を繋ぐ“ピュアラブストーリー”となる。

ずっと好きだった。だけど、言えなかった――。胸の奥にしまった淡い“両片想い”を、チャンプ監督らしい透明感溢れる映像とキュートなセンスで描き出していく。

何事にも慎重で真面目すぎる研究員・ソウタを森崎、突然姿を消したソウタの初恋の相手で、ミステリアスなカメラマン・カイを向井が演じる。

◆森崎ウィン、向井康二に「甘えよう」と思えた理由

― お二人が演じられたソウタとカイについて、お互いから見て役と似ていると思うところを教えてください。

向井:ウィンくんは全然違うよね。ソウタみたいな役は初めて?

森崎:うん、初めてかも。自分でも演じていてちょっとソワソワしました(笑)。

康ちゃんはよく話すしコミュニケーション能力が高いから、口数が少ないカイとは少し違います。でも例えば、カイがカメラや音楽に打ち込んでいる瞬間の集中力は、向井康二がカイを演じる時のワンカットに懸ける集中力、カイが自分の好きなものにのめり込んでいく集中力と似ているなと感じました。きっと康ちゃんの集中の仕方はこういうことなんだ、というのが垣間見られてすごく好きです。

― ソウタを演じてソワソワしたとお話していましたが、ソウタはすごく可愛らしいキャラクターだなと思いました。

森崎:やっぱり可愛いですよね!?

向井:自分で言うな(笑)!

森崎:(笑)。だから脚本を読んだ時は「嘘でしょ!?僕にはできないよ」と思いました。

向井:たしかに可愛いよね。きゅるきゅるしてる。

― 言動全てが愛おしいですよね。

森崎:そうなんです!だから、僕からそんな可愛らしさが生まれてくるとは思えませんでした。

向井:生まれてましたよ。

森崎:ありがとう(笑)。でも本当にどう演じようかと悩んでいた時、本読みで康ちゃんがカイとしてドンと構えてくれたから「あ、飛び込んでいいんだ」「甘えよう」と思うことができました。

カイは言葉数が少ない分、表情や目線が大事になってきます。すごく難しいキャラクターなのですが、隣にいる時のカイの歩き方や、カイがふわっと去っていく背中から受け取れることがたくさんありました。普段の康ちゃんなら絶対あんな歩き方はしないなと思いながら(笑)。あとは、話す声のトーンにすごく安心感があったので、迷わず飛び込むことができました。

◆森崎ウィン&向井康二、言葉を交わさずとも生まれた“台本を超えた芝居”

― カイのライブシーンでは、カメラに映らない森崎さん(ソウタ)が実際に会場でご覧になっていたというお話をお聞きしました。それぞれの芝居を最大限に引き出すための行動だったと思いますが、他にもお互いの存在によって化学変化が起きたなと感じた瞬間はありますか?

森崎:2人で歩くシーンです。僕たちが今作で一緒に作り上げてきたもの、培ってきたものが、一緒に歩くシーンに全て出ていた気がします。キャラクターとしての2人の関係性も自然と出ていて、「こうしよう」「ああしよう」と言葉を交わすことなく、自然と台本を超えた芝居ができたのかなと思います。

向井:僕はやっぱりライブシーンです。あの時ウィンくんがいなかったら、歌えなかっただろうなと思います。

― 森崎さんは向井さんのライブシーンをご覧になっていかがでしたか?

森崎:歌ももちろん素敵でしたが、歌う前のカイのMCでの声や話すトーンから伝わってくるものがありました。その時は、まさか自分(ソウタ)のことを話しているとは思っていなかったので切なかったです。

向井:本当にソウタとカイがずっともどかしいんです!

◆森崎ウィン&向井康二、意を決した監督への直談判

― お二人は今作で初共演とのことですが、仲を深めたきっかけがあれば教えてください。

森崎:特別何かをして仲良くなったということではないよね?それこそババ抜きで遊んだり、昔のヤンキーみたいに“殴り合ったらマブダチだ”みたいなことはなくて…(笑)。

向井:ちょっと例えが古いですけどね(笑)。

森崎:(笑)。多分、周りを見ているところが似ているのかなと思います。お互いがお互いを見ていないようで、実はよく見ています。康ちゃんがすごいなと思ったのは、いつも明るく現場を盛り上げていても、僕が1人で集中している時は、それを察して一切僕の方に来ずにそっとしておいてくれるんです。その後、落ち着いたタイミングで「ウィンくん、おはよう」と話しかけてくれます。

向井:でもたまに間違える時もあるけどね(笑)。「ウィンくんさ…(察して)あ、やっぱり大丈夫!」となる時があります(椅子から立ち上がって、森崎に声を掛けるところから引き返す様子を再現)。

森崎:あるね(笑)。でも、それもスッといなくなるんですよ。自分のことだけでも、やらないといけないことがたくさんある中で周りをちゃんと見ていて、相当視野が広くないとできないことだと思います。僕も康ちゃんほどではないですが、周りのことを見ている方だと思うので、余計にそのすごさを感じます。

撮影中に康ちゃんを見て「多分このシーンはもう少しこうしたいのかな?」と思って聞いてみたら、案の定考えていることがあって。2人でそのシーンについて話し合って、監督に直接撮り直しをお願いしました。それも康ちゃんが先頭に立って監督に伝えてくれたんです。思っていることを打ち明け合える良い関係性だと思っています。

向井:そうだね。別にずっと喋ってなくても、無言でも過ごせるよね。でも大体現場でどこにいるのかは把握しています(笑)。

― お二人で話し合って監督にお伝えしたというのは、どの辺りのシーンだったのでしょうか?

森崎:カイがソウタにカイチアウを作るのですが、そのシーンの時、最初は時間的に厳しかったので、別の形で撮ることになったんです。でも康ちゃんが「もう前後のシーンは撮っているから、そこで撮ったら繋がんないよね?ウィンくんどう思います?」と聞いてくれて。僕も同じことを思ったと言ったら「ちょっと言ってみません?」と言ってくれて、一緒に監督に言いに行きました。

向井:でも撮り直して良かったよね。カイとしてはできるけど、ソウタが難しかった。

森崎:うん、絶対に良かった!康ちゃんはソウタのことも考えてくれていて、本当に助けられました。カイがカイチアウを作ってソウタと話すシーンも、最初は向き合った状態で撮るはずだったんです。でも、段取りでやった時にいまいちハマらなくて。だから、カイが背を向けて顔が見えなくなることで、僕もソウタとしてすんなり役に入れた気がします。ただ、俳優のエゴにはならないようにしようと思っています。

向井:でも、あれはエゴではなく作品への愛だったよ!モヤモヤした感情で撮影しても仕方ないし、相談するだけなら無料だから(笑)。

◆ソウタ&カイの“両片想い”は「ハピイラ」?

― ソウタとカイは“両片想い”という関係性ですが、もしご自身が2人の友達だったら、どんな風に声を掛けてあげますか?

向井:もう放置しているかもしれないです(笑)。ちょっと背中を押せば上手くいきそうだけど、押し具合が難しいよね。

森崎:でも端から見ていると、じれったいなと思う。「行くなら行けよ!」みたいな(笑)。

向井:うん(笑)。「はよ、くっついたらええやん!」と思います。

― 周りから見ていて少しもどかしさがあるのでしょうか?

向井:新しい言葉を作るなら「ハピイラ」。“ハッピー”でも“イライラ”。

森崎:あー!「ハピイラ」いいね(笑)!

向井:イライラ100%ではないじゃないですか?「イライラする!でも楽しい!」といった感情です(笑)。例えば恋愛リアリティーショーの番組を観て「イライラするけど面白いな〜」みたいな(笑)。

― お二人とも友達の恋愛に積極的に介入するタイプではない?

向井:100%は入らないかな。

森崎:僕も入らないです。渦中にいる人って周りが見えなかったりするじゃないですか?だから他人が入ってもしょうがないのかなって。入っても入りきれないんじゃないかなと思います。

向井:自分の人生ではないからね。

森崎:そうなんだよね(笑)!僕もそう言おうと思ったけど、ちょっと冷たすぎるかなと思って(笑)。

向井:だよね(笑)。もちろん相談されたら全力で答えますが、相談されていない人に対して自分から行くのは違う気がします。

― では、ご自身はソウタとカイのように自分の想いは内に秘めるタイプですか?

向井:最近は、どんなことでも思っていることはすぐ伝えるようにしています。

― それは経験から?

向井:経験からです。楽しいと思った時は「楽しい」と口に出しますし、逆に「今ちょっとイライラしています」といったことも言います。その方が自分自身も楽だし、相手にも伝わるから。でも、わがままにはならないように気をつけています。

森崎:僕は相手によります。「楽しい」とかプラスのことは言うようにしていますが、マイナスなことに関しては口に出すタイミングを選ぶかもしれません。だからといって、すごく溜め込んでいるわけではないのですが、思っていることをそのまま伝えて言葉数が多くなりすぎたことで失敗した経験が多かったので、1回飲み込んで順序を立てるようにしています。なんで自分はイライラしているのか、マネージャーのこの発言がモヤッとした…とか(笑)。

向井:そう!最近ロンドンでメイクさんとその話をして、すごく楽になった話があるから後で教えるね。めちゃくちゃ楽になる!

森崎:ほんと!?教えて!

向井:うん。(記者に向けて)これはちょっと有料級なので皆さんには…(笑)。

森崎:(笑)。もちろん例え話で、マネージャーについて悩んでいることはないです(笑)!何事も順序を立て、タイミングを見て伝えるようにしているので、言い残していることはありません。

◆森崎ウィン&向井康二が互いに惹かれた魅力

― 最後に、チャンプ監督の「強い愛には引力がある」という言葉にちなみ、お二人が引き寄せられたお互いの魅力を教えてください。

向井:真面目さかな。真面目すぎると少し息苦しいし、いかにも“仕事してます”アピールする人って目に見えて分かる。そんな人が周りにいるわけではございませんが(笑)、ウィンくんは仕事に対して愛があるからこその真面目さだなと思います。でもユーモアもあって、芝居や仕事に対する考え方が今まで会った人の中にいなかったタイプです。

森崎:ありがとう!先ほど話していた撮り直したシーンの時、監督に「撮り直しましょう」と言った後、2人で移動車に乗ったら、康ちゃんが「これでいいんですよ、ウィンくん!」「だって俺はモヤモヤするし!」と言ったんです。撮り直しは、現場を止めることになるしリスケも確実。ましてや海外ロケという状況下で大変なことに踏み切ろうとした瞬間でもあったので「この人は物事が終わってからも、ちゃんと自分を見つめ直す時間を作る人なんだな」と感じました。トップアイドルで忙しいから、きっとそんな時間もないだろうなと勝手に思っていたのですが、自分の芯となるところに立ち返って「これで本当に合ってるよね?」と自身を見つめ直している。そんなところがすごく人間味があって魅力的で、さらに惹きつけられました。

― 素敵なお話をありがとうございました。

(modelpress編集部)

◆森崎ウィン(もりさき・うぃん)プロフィール

1990年8月20日生まれ、ミャンマー出身。中学2年生で芸能活動を開始。2018年公開の映画「レディ・プレイヤー1」でハリウッドデビュー。2020年、映画「蜜蜂と遠雷」で第43回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。2025年9月より、ミュージカル「SPY×FAMILY」(ロイド・フォージャー役)が全国で再演されている。俳優業に加え、2020年7月1日にはアジアから世界に発信するエンターテイナー“MORISAKI WIN”として「パレード - PARADE」でメジャーデビューも果たした。

◆向井康二(むかい・こうじ)プロフィール

1994年6月21日生まれ、奈良県出身。2006年に入所し、2019年まで関西ジュニアとして活動。同年Snow Manに加入し、2020年1月22日に「D.D.」でCDデビュー。俳優としても多数の作品に出演しており、ドラマ「Dating Game〜口説いてもいいですか、ボス!?〜」(2025/Leminoで配信中)では、タイドラマ史上初の日本人主演を果たした。現在、ドラマ「フェイクマミー」(毎週金曜よる10時〜/TBS)に出演中。

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