マーシャルへのデブリ回収の指示は取り消されるも、ローソンはあわや接触の事態に驚き「2度と起きてはならない」

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2025年10月28日 18:20  AUTOSPORT web

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2025年F1第20戦メキシコシティGP リアム・ローソン(レーシングブルズ)
 レーシングブルズのリアム・ローソンは、2025年F1第20戦メキシコシティGPの決勝レース中に、自身の目の前をコースマーシャルが横切ったことについて驚きを隠さず、このようなことは2度と起きるべきではないと主張した。

 ローソンは、このメキシコシティGPを懐かしく思い出すことはないだろう。予選は15番手とチームメイトのアイザック・ハジャーに負け、決勝レースではターン1でカルロス・サインツ(ウイリアムズ)と激しく接触してから早々にリタイアすることになったのだ。しかし最悪だったのは、ピットアウト後の3周目、ローソンがターン1を抜けた時に、突然ふたりのマーシャルがコースを横切っているのを目撃したことだった。

「正直、自分が見ているものが信じられなかった」とローソンは語った。

「ピットから出てターン1まで来たときに、ふたりの人物がコースを走って横切っていた。危うくそのうちのひとりにぶつかるところだったので、とても危険だった」

 ローソンは「どこかでコミュニケーションの行き違いがあった」と考えたが、「でも、そんなことは今まで経験したことがないし、過去にも見たことがない。これはまったく受け入れられないことだ」と驚きを隠さなかった。

「レース中のレーストラックで、マーシャルがあのようにコースを横切ることが許されるなんて理解できない。理由はわからないが、何らかの説明があると思う。でも二度とこのようなことが起きてはいけない」

 FIAはレース後に声明を発表し、マーシャルがコースを横切った件について、次のように説明した。

「ターン1のインシデント後に、レースコントロールはそのコーナーのエイペックスに破片があることを知らされた。3周目にマーシャルが警告を受け、すべての車両がターン1を通過次第コースに入って破片を回収するために、待機した。ローソンがピットインしたことが明らかになるとすぐ、マーシャルを配置する指示は取り消され、そのエリアにダブルイエローフラッグが提示された。その後何が起こったのかについては、今も調査中だ」

 また、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がシャルル・ルクレール(フェラーリ)を抜いて2番手になるチャンスや、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)がオリバー・ベアマン(ハース)を抜いて4番手に上がるチャンスが奪われた可能性があったため、レース終盤のバーチャルセーフティカー(VSC)の必要性をめぐる議論が起きた。FIAはこの件についても、次のように説明した。

「70周目にサインツがスピンし、ターン14の外側のランオフエリアで停止した。彼の車両は無防備な状態で停止していた。その後車両から煙が上がり始めた。レースコントロールは火災の通知を受け取り、復旧にはマーシャルの介入が必要であることが明らかになった」

「車両の回収のためにマーシャルが配備される場合の標準的な手順として、レースはポジション争いのない状態にされるが、このケースではバーチャルセーフティカー(VSC)が導入され、車両がバリアの後ろの安全な場所に移動されるまで続いた。車両が安全な位置に移されるとすぐにVSCは終了し、レースはグリーンフラッグの下で終了した」

 いくつかのインシデントやペナルティ、あるいはそれらの欠如があり、関係したドライバーたちが公然と疑問視したので、オフィシャルにとって楽な1日ではなかった。そのため、インテルラゴスでの次戦サンパウロGPの事前ミーティングは長くて厳しいものになることが予想される。

[オートスポーツweb 2025年10月28日]

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