40歳独身の私が「初対面で年齢を聞いてくる女性」にうんざりする理由。友人が考察した“質問の真意”に衝撃

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2025年10月31日 08:50  女子SPA!

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 2010年にTBSに入社し、『朝ズバッ!』『報道特集』などを担当したのち、2016年に退社したアンヌ遙香さん(40歳・以前は小林悠として活動)。

 TBS退社から8年経った今年、紆余曲折を経て20年生活した東京を後にして活動拠点を故郷北海道に戻したアンヌさん。アラフォーにして再スタートを切った「出戻り先」でのシングルライフの様子や心境をつづる連載です。
 第58回となる今回は、アンヌさんが一時期ハマっていたという「立ち飲み屋での一人飲み」から足が遠のいた理由について明かします(以下、アンヌさんの寄稿です)。

◆一人飲みが好きな私が、立ち飲み屋に行かなくなったワケ

 女性の皆さん、一人で飲むのお好きですか? 立ち飲み屋さんのご経験は?

「一人でランチすらできません」という人もいれば、「カフェならまだしも、一人でお酒を飲むなんて無理!」という声もよく聴きます。

 私は10代のころから一人行動は慣れっこ、かつお酒も大好きなので一人でふらっと飲食店に入ってビールやワインを注文、なんてことはざらにあります。居酒屋だったり、ラーメン屋さんだったりイタリアンだったり……しかし飲んべえの私でもさすがに結構勇気がいったのが「立ち飲み屋さんにひとりで入る」ということ。

 カウンターの前にたち、お酒を片手に店内のテレビを眺めたり、店主の方とポツポツ言葉を交わしたり、常連さんと仲良くなって仲間入りを果たす、という手もあるでしょう。

 私も一時期はさまざまな立ち飲み屋さんにひとりでふらっと入ってほろ酔い気分で帰宅の途につく、みたいな一連の流れにハマった時期がありましたが、最近はすっかり「ひとり立ち飲み」から遠ざかってしまいました。

 というのも「初対面の人に年齢を聞かれすぎてもううんざりしてきた」から!(笑)

 しかもそれは男性からではないんです。ほとんどが女性から! いったいなんなんでしょうね?

◆興味を持たれやすいのは想像できるけれど……

 そもそも、人に年齢を聞くことは大変失礼にあたるのではないか、というのは、はるかむかしから常識のはず。

 そしてお酒の席に限らず、宗教、政治の話題に並んで、お金にまつわる話や、性的指向のようなデリケートな話題はご法度とされており、そこに「年齢」という項目も入っているのは昨今の風潮としてみなが共通認識を持っていることだと思っていたのですが。

 本当に謎なのですが、私がひとりで立ち飲み屋さんでニコニコと感じよく(しているつもり)はじめましての人に接していると「おいくつなんですか?」と興味津々のまなざしで聴いてくる女性の多いこと多いこと!

 わからんでもないのです。私は会社員ではないので普段からきわめてラフな格好、しかも父がアメリカ人ですのでエキゾチックな顔だちで年齢がはかりにくい。派手な服装だけ見れば30代なのかな? と思わせてしまうかもしれませんが、私はアナウンサーという特性上話し方には昭和み、ベテラン臭があふれている。

 平日の夜にこんな格好で一人で立ち飲み屋さんにくる女の人ってどんな人なんだろう? と興味を持たれやすいのはまあまあ想像がつきます。

 ただ、だからって初対面でいきなり年齢を聞いてくる女の人が結構いるのはどういうことなんでしょうか?

◆年齢を聞いてくる女性の“真意”とは?

 これを相談マスターの友人にぼやいたところ、「女同士だからいいだろうっていう油断や甘えもあるのかもしれないけど、もしかしたら潜在意識で自分との比較対象の材料にしたいという部分があるのかもね」と言われたのです。

 私の場合、年齢を聞かれるのみならず、結婚しているのか、子どもはいるのかもよく聞かれるのです。

 その一方で、「どんな仕事をしているのか、どんなお酒が好きなのか、普段どんな本を読んでいるのか、なんて聞かれたこと、ないでしょ? あなたに興味があるというよりも、あなたを通して自分のライフスタイルやライフステージが正解なのか否か、確かめたいのかもね」と言われたのです。衝撃!

 要するに、「年齢確認」=自分の立ち位置を確認するための社会的な鏡合わせ、みたいな行為なのではないかと。

 今ここで一人飲んでいる女性は同年代なのか? 子どもがいると仮定して、この時間飲みに来るのは普通なのか? 立ち飲み屋さんにひとり現れ、もくもくと食事をし、お酒をおかわりするアラフォーっぽい女(私のこと)を通して、今の自分の境遇を再確認、再評価しようとしている、という意識がもしかしたら彼女たちの中にあるのかもしれません。

◆年齢確認する意図は“自分の現在地の確認”だった!?

 日本ではまだまだ、結婚、出産などのライフステージが女性同士の比較対象になりやすい文化があるのは事実。

 年齢を聞きたくなるのは、悪気なく、会話のきっかけくらいに思っている方ももしかしたら一定数いらっしゃるのでしょうが、「いくつなんですか?」は「あなたがどう生きているのか知りたい」というより「私の生き方、ずれてないよね?」という自分の現在地の確認の意味合いが強いのかもしれません。

 最終的に、めんどくさくなる私は「いくつにみえます?」というさらにめんどくさい質問をして煙に巻こうとするのですが、そこからは「自分より下なのか、上なのか」という比較論考が長々と始まるのです。どっちでもよいよ!

 実年齢よりだいぶ下を言われることもあれば、逆にだいぶ上を言われたりとさまざまで、最初はそれに一喜一憂していた私でしたが、「人に年齢を尋ねることで自分のなかでなにかを安心したいだけなのでは」というこの友人からの説を聞かされて妙に納得。

 かといって、毎度毎度この話題はさすがに勘弁。ということで立ち飲み屋さんからすっかり遠のいてしまった私なのでした。なんかなあ。この説、どう思いますか?

<文/アンヌ遙香>

【アンヌ遙香】
元TBSアナウンサー(小林悠名義)1985年、北海道札幌出身、在住。現在はフリーアナウンサーとしてSTV「どさんこWEEKEND」メインMCや、情報番組コメンテーターして活動中。北海道大学大学院博士後期課程在籍中。文筆家。ポッドキャスト『アンヌ遙香の喫茶ナタリー』を配信中。Instagram: @aromatherapyanne

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