3連休の山の天気 北アルプスは一気に積雪増加 太平洋側の中低山がおすすめ

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2025年10月31日 17:18  日本気象協会

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日本気象協会

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3連休は低気圧や上空の寒気の影響を受けて、北海道や東北、中部山岳の標高の高い山で雪が降るところが多いでしょう。特に3日の寒気がこの時期としてはかなり強く、大気の状態が不安定になります。北アルプスでは一気に積雪が増加する可能性があり警戒が必要です。晴れる太平洋側でも標高が高いところでは風が強まるため、やや標高を落として中低山で紅葉狩りを楽しむことをおすすめします。

衛星画像 3連休は荒れた天気でスタート

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まず雲の状況から確認しましょう。

日本列島には低気圧や前線に伴う雲が広がっています。低気圧の北側の雲が扇形に広がっていますが、これは「バルジ」といって今後発達する可能性がある低気圧の特徴です。低気圧は明日にかけて急速に発達しながら北上し、明日午前9時に青森県の東、明日午後9時に国後島付近に進む見通しです。このため1日(土)にかけて荒天となるところが多いでしょう。また、上空3000mで0℃以下の寒気がちょうど本州付近まで南下しています。北アルプスの稜線付近では雪として降る可能性があります。

予想天気図 3連休以降は完全に冬山に変貌

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では予想天気図を使って天気を詳しく見てみましょう。

1日(土)は青森県付近に発達した低気圧があり、中心気圧は976hPa。さらに発達しながら千島列島方面に進む見通しです。低気圧が発達しているため等圧線が非常に混んでおり、全国的に北西の風が強まるでしょう。北海道は大荒れの天気となるほか、北寄りの風で天気が崩れやすい東北日本海側、北陸、山陰の山は天気が回復せず、上空3000mに0℃以下の寒気が入るため北アルプスでは雪でしょう。関東から九州にかけては太平洋側を中心に天気が回復に向かいますが、標高を上げるほど強い風が吹くため標高1500m前後の山がおすすめです。南斜面や東斜面では風の影響が比較的少ないでしょう。

2日(日)は日本海の低気圧が午後は北日本に接近する予想です。午前中は日本海側の山も小康状態となりますが、これは疑似好天のような天気で、午後は再び雨や雪となるところが多い見通しです。太平洋側は影響が少なく、晴れるところが多いでしょう。

低気圧の西側上空3000mには-12℃以下のこの時期としては強い寒気があり、低気圧の接近とともに上空の寒気も近づいてきます。3日(月)は上空の強い寒気の影響を受けて、日本海側の山は再び荒れた天気となるでしょう。雨が雪に変わる標高も下がり、山陰の大山にも雪の予想が出ています。

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3日午後6時までの72時間に降る雪の量の予想です。北アルプスの立山連峰、後立山連峰は赤い表示で1メートル以上の降雪が予想されています。また妙高山や志賀高原周辺、谷川岳周辺でも黄色い表示で40センチ以上の雪が降る可能性があります。積雪が急増することで3連休以降は完全に冬山に変貌する見通しですから、安易な入山は控えるようにしましょう。

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