4日、米テキサス州ヒューストンのジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル空港で保安検査を待つ人々。米政府閉鎖の長期化で職員の欠勤が増える中、行列がさらに長くなるとみられる。(AFP時事) 【ワシントン時事】米政府機関の一部閉鎖が5日、36日目となり過去最長を更新した。医療予算増額を巡る与野党対立の落としどころは見えず、つなぎ予算成立のめどは全く立たない。トランプ大統領は就任以降、低所得者向け医療支援削減などを一方的に進めたが、野党民主党の反発は根強く、党派対立の先鋭化が閉鎖を長引かせている。
つなぎ予算案を巡っては、野党民主党が年末に失効する医療保険制度(オバマケア)の補助延長を盛り込むよう主張。トランプ氏肝煎りの大型減税の財源として削られた低所得者医療制度「メディケイド」向け支出の復活も求めている。
米医療政策調査機関「KFF」によると、補助延長が失効すれば、低所得層の医療保険料が来年、平均で2倍以上に急増。メディケイドなどの削減で、無保険者が2034年度までに1000万人増えるとの試算もある。民主党は来年秋の中間選挙を視野に、トランプ政権による「医療危機」を争点にする構えだ。