サッシャ・フェネストラズ(7号車トヨタGR010ハイブリッド) 2025年WECルーキーテスト 11月9日のバーレーン・インターナショナル・サーキットにて、恒例WEC世界耐久選手権ルーキーテストが開催され、トヨタ・ガズー・レーシング(TGR)は7&8号車トヨタGR010ハイブリッドが参加。このうち7号車にはサッシャ・フェネストラズとベン・バーニコートが乗り込んだ。
シリーズ最終戦となったバーレーン8時間での7号車と8号車による劇的なワン・ツー・フィニッシュの興奮も冷めやらぬまま、翌9日日曜に行われたルーキーテストに臨んだTGR。今年のテストでは、日本のスーパーGTと全日本スーパーフォーミュラ選手権で活躍中のフェネストラズが、トヨタGR010ハイブリッドを初めてドライブすることとなった。
一方、LMGT3クラスや北米のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権でレクサスRC F GT3をドライブし、後者ではチャンピオン獲得経験もあるバーニコートは2023年のテスト以来、2度目のハイパーカードライブに。両名はドイツ・ケルンに位置するチーム本拠地にあるシミュレーターで、事前に実車テストへの準備を整えていた。
午前2時間、午後は3時間のスケジュールで行われたWECルーキーテストは現地10時からセッション開始。最初はフェネストラズが7号車のステアリングを握り、ハイパーカーで初めてのコースインを果たす。
このスティントでは78号車レクサスRC F GT3の火災による25分間の赤旗中断があったものの、フェネストラズは再開後も走行を続け15周を走破。セッション残り40分でドライバー交代し、あとを受けたバーニコートは22周をラップした。
午後のセッションでは、まずは両名が短いスティントを行った後、それぞれロングランに移行。それぞれ大きな問題なく走行を終えバーニコートは42周、フェネストラズは39周を走りきった。
ルーキーテストを終えたフェネストラズとバーニコートのコメントは次のとおり。
●サッシャ・フェネストラズ
「非常に充実した一日だった。このようなクルマをドライブするのは最高で、本当に楽しかったよ」
「バーレーンのコースを走るのは初めてだったが、GR010ハイブリッドのような素晴らしいクルマで体験できたのは格別だった」
「新しいドライビングスタイルやテクニック、そしてサーキット自体も学ぶ必要があったが、何度かのロングとショートスティントの両方を経験できた。この素晴らしい機会を与えてくれたトヨタ・ガズー・レーシングに感謝したい」
●ベン・バーニコート
「本当に特別な一日になった。初めてGR010ハイブリッドをドライブしたとき以上に、今日は笑顔が絶えなかったと思う」
「プロのドライバーとして、『最高のクルマで最高のチームとともに高いレベルで走りたい』と、いつも夢見ながら努力してきたが、今日その夢がふたたび叶った。一日を通して成長を感じられ、本当に満足している」
「この機会を与えてくれたトヨタ・ガズー・レーシング、そしてエンジニアやメカニックに心から感謝している。僕のレースキャリアの中でも忘れられない瞬間になったよ」
[オートスポーツweb 2025年11月10日]