2025年F1第22戦ラスベガスGP ルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレール(フェラーリ) F1サンパウロGP後にステランティスおよびフェラーリ会長のジョン・エルカーンが、フェラーリのドライバーたちへの批判を口にしたが、ルイス・ハミルトンもシャルル・ルクレールも、これに対してネガティブな反応をしていない。エルカーンが「ドライバーはドライビングに集中し、話すことを減らす必要がある」と述べたことを、元F1チャンピオンのジャック・ビルヌーブやジェンソン・バトンをはじめとして、多くの人々が非難した。
サンパウロでのスプリントの週末、フェラーリは6ポイントしか獲得できず、コンストラクターズランキングで4位に後退した。フェラーリが不調な週末でもドライバーたちはチームへの批判を口にしてはいないが、エルカーンはドライバーに批判の矛先を向け、「ドライビングに集中して会話を減らす必要がある」と発言した。
ラスベガスに到着したハミルトンとルクレールは、この件について聞かれたが、落ち着いた様子で、エルカーンとは頻繁に連絡を取り合っており、関係は極めて良好であると強調した。
ハミルトンは「ジョンとは毎週話をしており、素晴らしい関係を築いている」と述べた。
エルカーンの発言が大々的に報じられた直後に、ハミルトンはSNSに投稿していたが、「それは(エルカーンの発言に対する)反応ではない。投稿した時点ではその話を見てもいなかったし、移動中だった。家に帰って初めて知ったので、何かに対する反応ではない。あれは週末の出来事についての投稿だった」と説明した。
ハミルトンは、エルカーンの発言について「いつでもメディア対応を減らす用意があるよ」と冗談を言った後、真剣な表情で次のように語った。
「このチームでは全員が責任を負う必要があり、全員が自分の役割を果たす必要がある。僕は、このチームの全メンバーに強い情熱があることを知っている。ファクトリーで働くひとりひとりが週ごとに注ぎ続けてくれている並外れた努力に、心から感謝している」
「フェラーリというチームである以上、常に大きな注目が集まり、それが必ずしもポジティブとは限らない」
フェラーリへのコミットメントについて問われると、ハミルトンは「目覚めた時にそのことを考え、寝る時にそのことを考え、寝ている時にもそのことを考えている。むしろ、もっと頭を切り替えることに集中しなければならない」と答えた。
「今年は本当に重い一年だった。これまでで最も忙しい年だったと思う。これまでどのチームにいた時よりも頻繁にファクトリーに足を運んでいる。やるべきことがとても多く、学ぶべきこともとても多かった。全員が何かのために取り組んでいるのに後退するというのは、本当に厳しい。山を登っているようなもので、週末に到着すると、数段、あるいは10段、後退してしまい、また立ち上がって次回再挑戦しなければならないんだ」
ルクレールはさらに動じていない様子で、「僕たちは非常に良い関係にあり、長年一緒に仕事をしてきた。お互いをよく知っているし、ジョンが非常に野心的な人物で、最高の結果を得るために全員を最大限に押し上げたいと考えていることを知っている」と語った。
「彼はフェラーリを愛し、僕もフェラーリを愛し、僕たち全員がフェラーリを愛しており、あらゆる状況で最善を尽くそうとしている」
ルクレールは、この件が報道される前にエルカーンから電話で説明を受けていたと明かした。
「僕はそのニュース自体は見なかった。ジョンはその前に電話をかけてきた。レース後にいつもそうするように、近況を確認するためだ。彼はまた、自分が送りたいメッセージはポジティブなもので、僕たちはもっとうまくやる必要があるという意味だと話してくれた。電話で彼は、自分の言葉の意図が何であるかを教えてくれた。それは明確だった」
「ポジティブなメッセージであり、ポジティブであろうとするものだった。それがどのような形で表現されたかについては、僕はコメントする立場にはない。でも意図がポジティブだったことが、僕にとって本当に重要なことなので、問題ないと思っている」
[オートスポーツweb 2025年11月22日]