
松本幸四郎(52)中村隼人(31)が26日、都内で、「壽 初春大歌舞伎」(1月2〜25日、東京・歌舞伎座)で出演する「女殺油地獄」の取材会を行った。近松門左衛門による作品で、刹那的に人をあやめてしまう主人公の与兵衛をダブルキャストでつとめる。
幸四郎は6回目、隼人は2回目となるが、初役の時は2人とも片岡仁左衛門に教わっている。
幸四郎は「松嶋屋のおじさまが作られたといっていい役。美しく、きれいに見えないといけないということは言われました。緻密に研究してつくられたと感じています」と話し、「自分なりの与兵衛が作れればということをおっしゃっていただきました。そこにいきつけるかどうか分かりませんが、それができれば、教えていただいたおじさまへの恩返しになる」とした。
隼人は「お客さまに嫌われてはいけない、と言われました。仁左衛門のおじさまが、それまでと違って与兵衛をほっておけない男に変えたと思います。ただただ憎いやつだと作品が成立しなくなる」とし、昨年3月に初役で挑んだばかりとあって「こんなに早く再演をさせていただけるとは思ってもみませんでした」と喜びを語った。
今年は「大富豪同心」での共演で幕を開けた2人。互いについて聞かれると、幸四郎は「これから本当にどんどんやれる役もあるだろうし、やらなきゃいけない役もたくさんあると思う」と隼人を気遣い、「あんまり邪魔しないでください」と笑った。
|
|
|
|
隼人に「チャーミングでずっと少年の心を持っている。できない役という制限を設けていない。荒事でも二枚目でも、女形でも。ピーター・パンのような童心を持っているのは見習いたい」と言われると幸四郎は「よく、ニン(=役柄との雰囲気の合致)と言いますけど、それは見られる方が思われること。女にだって動物にだってなれる。何でもできる」と応じていた。
映画、ドラマでは互いに鬼の平蔵こと長谷川平蔵を演じているとあって、幸四郎が「どっちが本物の鬼平か」と笑わせる場面もあった。
|
|
|
|
|
|
|
|
Copyright(C) 2025 Nikkan Sports News. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。