DNA型鑑定不正、捜査に影響なし=佐賀県警特別監察で中間報告―警察庁

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2025年11月27日 10:31  時事通信社

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時事通信社

警察庁=東京都千代田区
 佐賀県警科学捜査研究所の元男性職員=懲戒免職=によるDNA型鑑定の不正問題で、警察庁は27日、同県警に対する特別監察の中間報告を公表した。県警の調査で不適切とされた130件の鑑定結果について改めて調べ、別人の逮捕など捜査に不適切な影響を与えた事例はなかったとした。

 特別監察は、(1)捜査報告書などの精査による捜査・公判への影響の確認(2)鑑定記録や機器のデータ点検による実施手順の検証―の2段階で実施。不適切とされた130件を優先して調べ、最終的には元職員が鑑定した2015〜24年の計643件全てを確認する。

 中間報告は、130件について同庁刑事局が捜査や公判への影響を調べた結果を公表。遺留物の鑑定など犯罪捜査目的で行った101件のうち、容疑者を検挙した事件に絡むものは38件あったが、いずれも防犯カメラ映像などDNA型鑑定以外の証拠があり、捜査結果への影響はないと判断した。検察庁が確認中のものを除く35件は、鑑定結果を証拠にしていないなどの理由で公判にも影響しなかったという。

 現在も捜査中の25件や、時効が成立した9件についても捜査への明確な影響は確認されなかったが、不適切な鑑定で支障が出たかどうかは引き続き調べるとした。 

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