『国宝 上 青春篇』(朝日新聞出版/2021年9月7日発売) 俳優・吉沢亮が主演を務める大ヒット映画の原作本『国宝』(朝日新聞出版)上下巻が本日発表の「オリコン年間文庫ランキング 2025」で1位・2位を独占。同シリーズでの上位独占は史上初となる。また期間内売上は上下巻合計で139.0万部とミリオン越えを記録。著者の吉田修一氏は「この場をお借りして心からお礼申し上げます」と感謝の意を述べている。
【年間ランキング】『国宝』上下巻や『青い壺』など…2025年の「主要3部門」文庫ランキングTOP10をすべて見る! 本作は上下巻構成で、上巻『国宝 上 青春篇』が1位、下巻『国宝 下 花道篇』が2位にランクイン。期間内売上は、上巻が74.1万部、下巻が64.9万部。同ランキングにおいて、期間内売上70万部超えは、2017年『君の膵臓をたべたい』以来、8年ぶりで、令和初。著者の吉田氏は、15年ぶりの年間文庫ランキングTOP3入りにして、自身初の1位獲得(※)となった。
2021年9月7日発売の上巻は、映画化発表をきっかけに2025/2/17付でTOP100圏外から66位へ再浮上。映画の全国公開(6月6日)後は勢いを増し、6/23付で初の1位に到達。11/24付現在までに通算15週で1位を獲得している。
本作は、極道と梨園という異なる背景を持つ2人の若き役者が、芸の道に青春を捧げる物語。俳優・吉沢亮主演の映画版は興行収入173.7億円を突破し、邦画実写歴代1位を記録。(11月25日時点、興行通信社調べ)「第17回TAMA映画賞」では、最優秀作品賞を受賞し、第98回米国アカデミー賞国際長編映画賞の日本代表作品にも選出された。
吉田氏は「自分の知らない世界・新しい世界を見てみたい」という好奇心から“歌舞伎の世界”を題材に本作を描き、自身も黒衣として現場入り。実際に歌舞伎の世界の内側に身を置きながら取材を重ね、「何より歌舞伎という芸道の凄みを感じましたし、一方でその鷹揚さを知りました」と当時の心境を明かした。
李相日監督による映画化は、『悪人』『怒り』に続き3作目。完成した映画を視聴後に吉田氏は「陶然としました。100年に一本の見事な芸道映画」と語る。また大ヒット渦中への想いについては「ここまでの社会現象を経験したことがありませんので、今はまだその渦中で一日一慶の日々にただただ驚いているというのが正直なところ」と現在の率直な気持ちを述べた。
続く3位には、有吉佐和子氏の『青い壺 新装版』が期間内売上39.5万部でランクイン。著者初の「年間文庫ランキング」TOP3入りとなった。
(※)「オリコン年間文庫ランキング 2010」で『悪人 上』が3位、『悪人 下』が4位にランクイン
『オリコン“本”ランキング』は「2008/4/7付」よりスタート。
【集計期間】2024/12/2付〜2025/11/24付(実質集計期間:2024年11月18日〜2025年11月16日)