戦後80年に向き合ってきた思いを語った奈緒 (C)ORICON NewS inc. 俳優の奈緒が27日、都内で行われた明治座 2026年2・3月公演『大地の子』製作発表会見に登場した。
【集合ショット】カッコイイ!シックな衣装で登場した井上芳雄&上白石萌歌&奈緒ら 原作は1987年から『月刊文藝春秋』にて連載され、『白い巨塔』や『沈まぬ太陽』など数々の大作を世に送り出してきた山崎豊子氏による同名小説。戦争孤児となった少年が、死線をさまよう苦難を経て、中国人教師に拾われ、中国人「陸一心」(ルー・イーシン)として育てられる。しかし、成人した一心を襲ったのは文化大革命に伴う大きな時代のうねりであった…。戦争孤児となった陸一心の波乱万丈の半生を描いた物語。
奈緒は主人公・陸一心の妹である張玉花(あつ子)役を演じる。今年、戦後に米軍兵士と結婚して渡米した実在の日本人女性の半生を描いた舞台『WAR BRIDE』にも出演していた奈緒は「戦後80年という1年と向き合ってきた中で、やはり同世代に届けたいという思いは強くあります」と力強く語る。
「無知って怖いなって思いながら生きてきたんですけど、戦後80年に向き合ってみて、すごく自分自身が感じているのは、無知というのは余白なのではないかと感じています。それは私たち若い世代が持っている大きな強みだと思っていて、その余白をどういった優しいもので埋めていくのか。その一つに、ぜひこの舞台があればいいなと思っていますし、みんなで戦後80年というこの“戦後”という言葉を続けなければいけないと強く感じています」と思いを明かした。
そして「私たちは目の前に“現状”があるわけではない」と続け、「想像し続けることが、この平和を守り続けると思っているので、皆さんと一緒にこの舞台を共有できたらいいなと感じています。ぜひ劇場に足を運んでいただきたいです」と呼びかけた。
発表会見にはほか、井上芳雄、上白石萌歌、山西惇、益岡徹も登壇した。