2025年F1第22戦ラスベガスGP レッドブルと150戦目を戦ったHRCのスタッフ(エンジニア)たち。左から細田大雅(フェルスタッペン車/PUシステムエンジニア)、折原伸太郎ゼネラルマネージャー、久保哲宏(角田車/PUシステムエンジニア)
2019年からレッドブルへのパワーユニット(PU)供給を開始したホンダにとって、今年のF1第22戦ラスベガスGPはレッドブルとパートナーを組んで150戦目だった。
その節目となるレースで、マックス・フェルスタッペンが優勝した。これまでも、ホンダはレッドブルとの節目のレースで表彰台の頂点に立ってきた。50戦目の2021年ベルギーGPではフェルスタッペンが優勝。100戦目の2023年アメリカGPでもフェルスタッペンが勝利を収めていた。そして、この150戦目もレッドブルとともに勝利をつかんだ。
ホンダにとって、この150戦はどんな時間だったのか? ホンダ・レーシング(HRC)でトラックサイドゼネラルマネージャーを務め、グランプリの週末はレッドブルのガレージで仕事している折原伸太郎ゼネラルマネージャー(GM)は次のように語る。
「レッドブルとの仕事は我々のF1活動の一部とも言えるような時間だったと思います。2019年から2021年まではパワーユニットサプライヤーとして、2022年以降はパーナーとして一緒に仕事してきましたが、まるでひとつのチームとして親密になってレースを共に戦ってきた思いがあります」
折原GMは、レッドブルとの関係はお互いリスペクトしながらも、言いたいことを言い合える風通しのよさがあると語る。
「勝つためにレッドブルからは様々な要求がありました。150戦やってきたということは、150回分の要求があったということです。それはハードウェアはもちろんですが、ソフトウェア(現場でのセッティング)も150戦分の要求があり、その積み重ねがあったからこそ、我々のパワーユニットが成長することができたのは間違いない事実です。その要求に応えるために、我々のエンジニアやメカニックも鍛えられたと思いますので、150戦一緒に戦ってくれたレッドブルには感謝しています」
そのレッドブルとのF1も、残すところあと2戦。2025年限りでパートナーシップは終了するが、最後の1戦まで全力で共に戦う姿は2019年の1戦目とまったく変わりない。
[オートスポーツweb 2025年11月28日]