
23年に脳腫瘍のため28歳の若さで亡くなった、プロ野球・阪神タイガース外野手の横田慎太郎さんの生涯を描いた映画「栄光のバックホーム」公開初日舞台あいさつが28日、都内で行われ、W主演を務めた松谷鷹也(31)、鈴木京香(57)に加えて、キャストの高橋克典(60)、伊原六花(26)、山崎紘菜(31)、上地雄輔(46)、秋山純監督が登壇した。
松谷はこの日、横田さんから譲り受けたグローブを手に登壇した。公開初日を受けて「慎太郎さんと出会ってからこの場に立つまで4年半かかって、皆で慎太郎さんの生きざまを伝えたいと思って、ここまで走ってきました。今日、公開を迎えられて、ようやくスタートラインに立てたなと。1人でも多く慎太郎さんのことを知っていただけたらと思います」と声を震わながらあふれる思いを語った。
横田さんの母親、まなみさん役を演じた鈴木は「この役できるのかな、できないんじゃないかな」と自信がなかったといい、「監督に会うまでは逡巡していたんですけど、監督からやってくださいと言われたときには『やらせてください』とびっくりするくらいサラっと出ていました」と振り返った。
隣に立ち目に光るものをためている松谷を見て「また泣いてるから、お母さんどうしようって思うんですよ。ハンカチ持ってきてない…」と話しつつ、「なかなか得られない気持ちをこうやって感じさせてくれて、本当にありがたいなと思っています」と感謝した。
実在の人物を演じるに際し、秋山監督は松谷に「芝居はするな。もう1回横田さんの人生を生きてくれ」と伝えたという。「絵とかを作り上げていくのではなく、皆さんがそこにいる空気感、世界観をそのまま撮りたかった」と語った。
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また、松谷は3年間に渡って野球の特訓を積み、東京の家を引き払い、広島県の社会人野球チームへの所属まで行っていたという。秋山監督は、松谷が“奇跡のバックホーム”をするシーンについて「8回目でうまくいったんですけど、慎太郎さんが投げた軌跡と一致するんです。いつもいつも慎太郎さんが見守ってくれた」と思いをはせた。
最後に松谷は「今日、新しいスタートを切ったので、また明日から慎太郎さんと一緒にいろんなところを回って、たくさんの人に知ってもらって、慎太郎さんの生きざまを届けたいです」と決意を語った。
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