聖飢魔II、地球デビュー40周年ツアー完遂 Photo:山田晋也 聖飢魔IIが11月30日、地球デビュー40周年記念の期間限定再集結大黒ミサツアー『THE END OF SEASON ONE』ファイナル公演をさいたまスーパーアリーナで開催した。全国19公演をすべてソールドアウトで完遂し、約1万5000人の信者が集ったこの日、悪魔たちは新章『SEASON II』ツアーの開催をサプライズ発表。バンド史上最大規模の動員を記録した同公演は、40年の歩みを総括するとともに、次なる征服への狼煙となった。
【ライブ写真】熱狂のファイナル公演!聖飢魔IIさいたまスーパーアリーナ公演の模様
今回の大黒ミサは、4月12日の東京ガーデンシアターからスタートし、8月19日の愛知県芸術劇場で本編を締結。その後『FINAL』として大阪城ホールとさいたまスーパーアリーナの2公演が追加され、魔暦27(2025)年の大規模行寇を締めくくるツアーとなった。
開演とともに鳴り響いたのは、「聖飢魔IIミサ曲第一番 創世紀」。棺から現れたデーモン閣下を筆頭に、「LOVE LETTER FROM A DEAD END」「MASQUERADE」「アダムの林檎」などを荘厳に連発し、伝統の“イニシエイション”や閣下の“説法”も挟みつつ、中盤には後期楽曲を中心に構成された珠玉のメドレーが披露された。
また、この日はサポートギタリストのRENOファウストが歴代の大黒ミサで初めて帯同。右手神経障害を抱えるルーク篁参謀のサポートとしてツアー全編を通じて参加し、圧倒的なテクニックで聖飢魔IIの重厚なサウンドを支えた。その姿は信奉者からの大歓声で讃えられた。
後半では、魔暦27年7月に発布された新教典『BLOODIEST』からの楽曲「Kiss U Dead Or Alive」「有害ロック」「老害ロック」などが立て続けに演奏され、「Next Is The Best!」から「FIRE AFTER FIRE」へと雪崩れ込む構成で本編を締めくくった。
アンコールでは、40周年の軌跡を振り返る映像がサービスモニターに映し出された。全国19ヶ所でのホールツアーの様子、26年ぶりとなる全曲書き下ろしの大教典の発布、10年越しとなったBABYMETALとのKアリーナ横浜での2日間におよぶ決戦の模様、同じ40周年をデビュー迎えた同期バンドTUBEとのコラボレーションそして横浜スタジアムでのサプライズ共演、聖飢魔IIの創始者であるダミアン浜田陛下率いるDamian Hamada’s Creaturesとの歴史的な共演、氣志團万博での和気あいあいとした出演の模様などが映し出され、濃密な活動の数々が信者の記憶をよみがえらせた。そして、バラード「BAD AGAIN」から一転、代表曲「蝋人形の館」に加え、「悪魔組曲作品666番・序曲」「EL DORADO」が荘厳に響きわたり、地球デビュー40周年の集大成へと突入していった。
そしてついに、デーモン閣下の口から「魔暦28(2026)年、新たなる大黒ミサツアー『SEASON II』を敢行する」との重大発表が行われ、ラストは「WINNER!」で締めくくられた。バンドが1回の黒ミサで動員した史上最多となる約1万5000人の信者がその場に立ち会った。
さらに演出は続く。『SEASON II』の開幕を祝し、聖飢魔IIの原点である早稲田大学の後輩の早稲田大学応援部マーチングバンド約30名が「Season IIのテーマ」を生演奏しながらステージに登場。その演奏が構成員の退場を荘厳に彩った。
聖飢魔IIは、12月31日にZepp Namba(大阪)にて、魔暦元年(1999)の本解散黒ミサを再現する上映イベント『ヴィデオ黒ミサ』を関西で初開催予定。この場で2026年の『SEASON II』ツアー詳細が明かされるという。
20年にわたって“期間限定再集結”を続けてきた聖飢魔IIが、ついに『SEASON II』という新たな章へ歩を進める。