林芳正総務相(自民党衆院議員) 昨年10月の衆院選で自民党の林芳正総務相(山口3区)の陣営が運動員を買収したなどとして、神戸学院大の上脇博之教授が1日、公選法違反などの疑いで、陣営の出納責任者に対する告発状を広島地検に送付した。
告発状では、同陣営が昨年10月15〜29日、報酬の支給が認められていない運動員10人に対し、ポスター維持管理などの「労務費」名目で計18万1000円の報酬を支払ったと主張。また、労務に従事せず報酬も受け取っていない5人の領収書を偽造し、選挙運動の収支報告書に虚偽の記載をしたとしている。
上脇氏は告発状で、「大規模買収事件の可能性が高く、告発は氷山の一角にすぎない」と指摘。「実際に支払われなかった分は裏金として別の支出に充てられたことになる」との見方を示し、捜査による真相解明を求めた。
疑惑は週刊文春が11月に報じた。林氏は「公選法上問題のない支出だ」などと説明している。