今季限りでWRCを引退し2026年は日本のスーパーフォーミュラに参戦することがアナウンスされている若き2冠王者カッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2025年WRC第13戦ラリージャパン 日本レースプロモーション(JRP)が運営している全日本スーパーフォーミュラ選手権は12月3日、公式SNSを通じて、鈴鹿サーキットで12月10〜12日に実施予定となっている合同/ルーキーテストにカッレ・ロバンペラが参加することを明らかにした。
2022年にWRC世界ラリー選手権の最年少王者となったロバンペラは、フィンランド出身の24歳。2020年にTOYOTA GAZOO RacingからWRCトップカテゴリーに参戦すると翌年には史上最年少優勝を達成し、2022年には22歳で史上最年少の世界王者となる快挙を成し遂げた上に、翌2023年もタイトルを獲得した。
ラリー界で数々の記録を塗り替えた若きフライング・フィンは、2025年シーズン限りでラリーからの引退を表明し、2026年からはサーキットレースへの挑戦を本格化させる。
フォーミュラ転向の決意について、ロバンペラは「誰も成し遂げていないことをやりたい。簡単な選択ではなかったが、ラリーで多くを達成した今こそ次の夢に挑戦する正しいタイミングだ」と語っている。新たな挑戦に向けてすでに意欲を語っており、2026年1月にはカストロール・トヨタ・フォーミュラ・リージョナル・オセアニア・トロフィー(トヨタFRオセアニア)にも参戦を予定するなど、精力的にサーキットでのマイレージを稼ごうとしている。
国内最高峰のフォーミュラシリーズであるSFは、近年F1への登竜門としても注目を集めており、ラリー界のトップドライバーがこの舞台に挑むのは極めて異例。そのなかで今回のテストは2026年シーズンのスーパーフォーミュラ参戦に向けた最初の試走機会となる。
ラリーで培った圧倒的なスピードとマシンコントロールを武器に、フォーミュラの世界でどのような走りを見せるのか。参加チームは未定だが、このテストがロバンペラの新たなキャリアの幕開けを占う重要な一歩となることは間違いない。
[オートスポーツweb 2025年12月03日]